スポーツモデル=燃費が悪いは思い込み! 走り楽しくお財布にも優しいマル得国産スポーツ車5選 (1/2ページ)

本格2シータースポーツなのにリッター20kmを超えるモデルも

「最近では燃費を重視するあまりクルマを走らせる楽しみが奪われている」なんて主張するクルマ好きも少なくない。一方で、燃費一桁km台のスーパースポーツを心おきなく楽しめる経済的余裕を有しているユーザーも多くはないだろう。

 そこで、経済性とドライビングファンを併せ持つモデルに注目したい。今回は古典的な運転の楽しさを考慮してMT(マニュアルトランスミッション)に限定してピックアップしてみた。

1)ホンダS660(6速MT車・JC08モード:21.2km/L)

 軽自動車ながら、ミッドシップの専用プラットフォームを作り上げたのがS660。MTに組み合わされるエンジンはバルブスプリングも強化した高回転仕様で、しかもMTは軽自動車ながら6速という贅沢の極みといえるスポーツカーだ。しかも、排気量が658ccと小さいこともあって絶対的なパワーは抑えられているから、市街地だからといってアクセルをほとんど開けないということもない。むしろ、積極的にアクセルを踏み込んでいける楽しさがある。

 カタログ燃費が良好(CVTであれば24.2km/Lに達する)なことも見逃せないが、使用燃料がレギュラーガソリンというのもランニングコストの低減にポジティブな要素。

 専用アプリをスマートフォンにインストールすれば、シフトチェンジの上手さを客観的に評価してくれるのも、スポーツドライビングのスキルアップへのモチベーションが上がるというものだ。

2)マツダ・ロードスター(6速MT車・WLTCモード:17.4km/L)

 1.5リッターエンジンのクルマとして考えると、17.4km/L(6速MTにi-ELOOPとi-STOPを付けたときのカタログ値)という燃費性能は驚くほどではないかもしれないが、これが2シーターで後輪駆動のオープンモデルの燃費だと考えると、非常に良好な燃費性能と感じずにはいられない。

 そのエンジンは、いかにも小排気量のNAらしいピックアップを持っているのも美点だ。最高出力の発生回転が7000rpmというのも、古典的な「エンジンを回して楽しむ」というドライビングファンを味わえる要素となっている。

 最高出力は97kW(132馬力)とあくまで控えめだが、そのおかげでホンダS660同様に市街地でもスポーツカー気分が味わえる。速度を出さなくとも気持ちよく走れるというのは、エンジンを楽しむシチュエーションが多いということでもあり、いかにもインテリジェンスを感じさせるスポーツカーともいえる。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
好きな有名人
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