WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

トヨタ車の多くがメーカーシンボルではなく車種独自エンブレムを採用するワケ (2/2ページ)

トヨタ車の多くがメーカーシンボルではなく車種独自エンブレムを採用するワケ

そもそもラインアップが多く登録車の50%近くがトヨタ車

 世界的に、自動車メーカーのブランドロゴをフロントグリルに目立つよう配する傾向が強まっている。それに対し、トヨタのクラウンやノア/ヴォクシー/エスクァイア、アルファード/ヴェルファイアなどは、車両独自のエンブレムをフロントグリルに用いている。

 トヨタがフロントグリルに車両ごとのエンブレムを配する車種は、主に国内を主力とした車種といえるのではないだろうか。登録車では国内市場の50%近くを占めるトヨタにとって、トヨタ車であること以上に各車種の魅力をいかに消費者へ伝えるかが重要になるからだろう。

 象徴的なのは、1983年の7代目クラウンで使われた「いつかはクラウン」の言葉。35年を経た今日でさえ人々がクラウンについて思い浮かべる印象ではないだろうか。そしてトヨタは、クラウンがそういう価値を備えたクルマであり続けることに開発努力を払ってきたといえる。さらにそれを土台に、新たな価値をクラウンに与えるべく、「アスリート」という車種を加えたり、「ゼロクラウン」として一から挑戦する姿勢を示したりもした。

 それに対し、日産セドリック/グロリアも独自のエンブレムを持っていたが、国内専用車であることを止め、フーガと名を改めて、海外でのインフィニティブレンドとの共通性を持たせることで日産ブランドを浸透させようとした。しかし国内においては、クラウンを追い抜くどころか、近年ではその存在や、どのような姿のクルマであったかさえ忘れさせる一台になってしまっている。スカイラインとともに、日産ではなく国内においてもインフィニティのロゴを付けている。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了