クルマ好き以外でも見た目ならわかるオシャレな小型車も売れた
5)オリジナル・ミニ
今でもかなり見かけるが、そこそこ安かったし、ローバーが最終期は扱っていたので、ディーラー網もしっかりしていたのはあるだろう。また、ATがあったのもヒットした理由のひとつだ。
ちなみに何度も生産中止の噂が出たが、日本でまだ売れていたので継続したというエピソードもあり。
6)ランチア・デルタ・インテグラーレ
WRCで破竹の勢いというのもあって、ランチア自体今では考えられないが、かなり売れたし、実際に街でもよく見かけたものである。本国イタリアではデルタといえば、ただのFFハッチバックで足グルマ。それが迫力のブリスターフェンダーや羽根を付けたエボモデル、エヴォルツィオーネまで登場。インテグラーレが日本で売れているのは信じられないとイタリア人は言っていたが、ミニと同じで、日本で売れているからということで延命。
エボリューションの最後であり、インテグラーレ自体の最後を記念した、コレッツィオーネはなんと日本専用モデル。しかも受注が多くて、200台から250台まで増やされたほど。
7)ボルボ240
ボルボといえば、今でも絶好調だが、その礎は1990年前後にあったといっていい。走るレンガと呼ばれ、衝突安全も含めて、とにかく安全性にこだっていたのが評価されただけでなく、エステートと呼ばれたワゴンがなんだかおしゃれだった。
ほかの740も同様に売れたが、少し遅れて登場した850は当時ブイブイ言わせていた業界人に受け、並行輸入も活発に行われたほど。
8)アウディ80
それまでのアウディがVWとの兄弟車色が強かったのだが、1986年に登場した3代目はデザインも独自色が強くなり、クリーンなセンスのよさをアピール。それゆえ、メルセデス、BMWは皆さん乗ってらっしゃるわ、という奥様、お嬢様向けに大ヒットした。赤い80というのは時代のアイコンでもある。
9)フィアット・パンダ/ルノー5
バカ売れというほどではないが、ディーラー網がまずまず整備されていたので、実用小型車としてはかなり売れたほうだろう。街で見かけることが多かった。パンダは今のチンクエチェントブームにつながる感じではある。