大人気のSUVジャンルなのにイマイチ伸び悩むモデルも
3)トヨタ・カムリ(21,295台)
TNGAに基づいた最新アーキテクチャによって生み出されたミドル級サルーンがカムリ。主戦場は北米市場だが、熱効率に優れたエンジンや、そのアドバンテージを引き出すハイブリッドシステムは玄人筋からの評価も高く、また自動車評論家においても「このクラスのFWDセダンとしてはハンドリングも楽しく、ガソリンエンジン車の走りも非常に高いレベルにある」と高評価を集めている。
北米ではスタンダードといえるボディサイズを、大きすぎると感じるユーザーが多いのかもしれないし、セダンという選択をするユーザーは少ないのかもしれないが、これだけ自動車評論家の評価が高いカムリなのだから、試乗もせずに無視してしまうのはもったいないことだ。
4)三菱アウトランダー(9,143台)
世界一販売実績のあるプラグインハイブリッドのクロスオーバーSUVといえば「アウトランダーPHEV」。2018年のマイナーチェンジで2.4リッターエンジンを搭載するなど性能をアップ。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員もつとめるほどの実力派の自動車評論家からは「これは電動化時代のランエボ(ランサーエボリューション)だ」と三菱のDNAを受け継いだ正統派の4WDスポーツカーとして評価する声も聞こえてくるほどだ。
またガソリンエンジン車でも4WDにはS-AWCという電子制御によりハンドリングをレベルアップする機構が用意されるなど、クロスオーバーSUVながら三菱らしい電子制御を活かしたハンドリングが味わえるモデルだ。
5)マツダCX-3(17,036台)
2015年2月のデビュー当初は1.5リッターディーゼル専用車という風に見えていたマツダの小型SUV「CX-3」も、ガソリンエンジンを追加するなどバリエーションを増やし、2018年5月のビッグマイナーチェンジではディーゼルエンジンを1.8リッターに排気量アップ。これにより、アクティブなクロスオーバーSUVというキャラクターを強化した。
最新版CX-3に乗った多くのモータージャーナリストは「エンジンの進化も大きいが、『G-ベクタリングコントロール』制御の進化、シートウレタンまで配慮した進化は、クルマとしてワンランク上になっている」と絶賛している。
CX-5やCX-8よりも売れていないことが納得できる理由は浮かばないが、マツダのファンが高級志向ゆえに上位モデルを買っているのかもしれない。とはいえ、2019年2月のセールスでは前年比111.6%とジャンプアップを見せている。ユーザーはCX-3の魅力を着実に理解しているといえそうだ。