ワンメイクレースで走るI-PACEの実力は本物
スポーツカーで名高い英国の高級車ブランドであるジャガーに、100%完全電動モデルの第一弾としてI-PACEがラインアップされ国内での販売も開始された。その試乗機会を得られたのでリポートしよう。
じつは昨年秋に開催された「浅間ヒルクライム(場所は群馬県吾妻郡嬬恋村)」の会場にこのi-PACEが展示され、ヒルクライム走行の先頭車両を務めていたのを目撃していた。どんな走りをするか見届けようと思ったのだが、チームメイトと話し込んでいる間にスタートしてしまっていて、走りを見ることができなかった。電動EVでエンジン始動もウォームアップ音もなく、スルスルと走り出したようで気がつかなかったのだ。
しかしショートノーズかつロングキャビン(キャビンフォワードデザインと呼ばれている)でありながらワイド&ローなフォルムは非常に格好よく、SUVっぽさも持ち合わせていて興味が深く目に映った。
ところ代わり3月の香港フォーミュラEグランプリ会場では、I-PACEのワンメイクレースを開催しているのを観戦できた。すでにワンメイク仕様のレースカーが出来上がっていてシリーズ戦としてフォーミュラEと同じ会場で併催されているのだという。日本ではほとんどニュースとして知らされていなかったので驚きつつ、今度は音がしなくても見逃さないようコースに視線を送り続けていた。
そこで見た走りは、AWDのトラクションが特徴的でウエット路面ではフォーミュラEより速いのでは? と思わせるほど。タイトターンもスムースで安定して走り抜けていくさまに、ますます試乗意欲が沸き上がってきた。
そして今回、いよいよ実車に試乗することができた、というわけだ。