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安全第一のボルボが180km/hリミッターを世界的に採用! 速度引き下げは効果があるのか? (2/2ページ)

安全第一のボルボが180km/hリミッターを世界的に採用! 速度引き下げは効果があるのか?

じつは欧米の制限速度も日本と大きく変わらない

 2019年3月に入ってすぐ、ボルボカーズが衝撃的かつチャレンジングな発表をした。それは「2020年、ボルボの新車に対してグローバルに180km/hの速度リミッターを装備する」というものだ。これは2020年までにボルボの新型車において、交通死亡事故や事故による重傷者をゼロにするという野心的な目標の一環として施される新しい提案だが、そこにはどのような狙いと意味があるのだろうか。

 ドイツ・アウトバーンに速度無制限の区間があるため、欧州全体として高速でのスピードが速いというイメージもあるかもしれないが、ドイツ以外の欧州では高速道路の制限速度は110〜130km/hとなっている。またアメリカの制限速度は州によって異なるが、おおよそ104〜128km/h(マイル表示をkm/hに換算した数値)となる。日本の100km/hほどではないが、各国ではそれなりの速度で制限しているのだ。その意味からするとボルボが180km/hの速度リミッターを標準装備しようが、しまいが法的には状況は変わらない。

 ただし、どの国でもスピード違反をするドライバーは存在する。ボルボの発表によれば、2017年のアメリカにおける交通事故死者の25%は速度違反に起因する事故によるものだという。仮に、道路環境に応じて最適な制限速度が設定されているとすれば、スピード違反の速度域というのはドライバーが的確に車両をコントロールするのが難しい状況にあると考えられる。

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