認定中古車になるには走行距離など厳しい制限がある
今どきは、中古車購入時の不安を少しでも解消すべく、大手中古車検索サイトなどでは、独自の基準で車両を評価したりしている。そして、さらに信頼性が高いとされるのが“メーカー認定中古車”なのである。
メーカー個々で独自の認定基準を設け、それをクリアしていれば認定中古車として、自社の中古車展示場などで販売。下取り査定や買い取りで自社が仕入れた車両で認定基準をクリアできなかった車両がオークションなどの外部へ売却されることになる。ただ中古車の仕入れルートは多岐に渡っているので、一般的な中古車として販売されているから、即品質に問題があるという訳ではない。
メーカーだけでなく認定中古車は保証も手厚いのが魅力的。たとえばホンダならば、自社の認定中古車について走行距離無制限の1年間保証(価格40万円未満の車両は走行距離無制限・3カ月間保証となる)がついてきて、さらに有償で保証期間の延長も可能となっている(価格40万円未満は延長不可)。
日本車に比べ故障が多いとされていたり、バブル期を中心に広く並行輸入も大量に行なわれていたころに、輸入車が日本では認定中古車を積極的な展開をはじめている。
良いことだらけのように見える認定中古車だが、唯一にして最大の問題点は価格が高めなことである。手厚い保証や一定の基準をクリアした品質を保っていることに高い価値を見出すひとならば、割高と感じないかもしれないが明らかに価格設定は高めとなっている。
そもそも認定中古車を設ける背景には、自社車両の中古車相場の維持というものもある。手厚い保証などは、相場維持のカモフラージュも兼ねているといっても決して言いすぎではないかもしれない。
認定中古車はエンドユーザーが乗っていた車両もあるが、ディーラーで短期間試乗車として使われていたものなども目立っている。「不特定多数のひとが乗っているからなあ」と思われるかもしれないが、ディーラーも短期間で中古車として売却することを前提としているので、走行距離の管理(一定距離数以内に収める)など、車両管理はかなり厳しいので程度はかなり良いものとなっている。一部のメーカー系ディーラーではレンタカーの受け付けも行っているが、このレンタカーも短期間で認定中古車として展示場に並ぶようだ。