人気のSUVでも後席の厳しいモデルはある
4)スズキ・スイフト
スポーティーなキャラクター、欧州車並みの走りの質感で走り好きドライバーに好評のスズキ・スイフトだが、後席の寸法は頭上10cm、ひざまわり16cmと、上記のトヨタ・アクアとまったく同じ。が、フロア中央に凸があり、より足もとが窮屈に感じてしまう。走り好きなカップル向けといえそうだ。
5)マツダCX-3
マツダのコンパクトクロスオーバーのマツダCX-3の後席も狭めだ。なにしろベースはマツダ・デミオ。頭上10.5cm、ひざまわり9cmと、前後方向はマツダ・デミオよりきつめ。そのサイジングから、カップルのパーソナルクロスオーバーと割り切って選んだ方がいい。
6)フィアット500X
輸入コンパクトでも、最近は後席がゆったりしているクルマが少なくない。その中で、見た目通りに狭いのがフィアット500(頭上7cm、ひざまわり5cm)だが、ずっと立派なサイズのクロスオーバーモデルとなるフィット500Xにしても、後席は決して広くない。頭上13.5cmはともかく、ひざ回りは10.5cmでしかないから、身長172cmのボクが座ってギリギリという印象、長時間のドライブは歓迎できない……のである。
もちろん、デザインが好き、ファミリーカーでも前席にしかまず乗らない、後席は小さな子供専用席……というなら上記にクルマたちの購入を反対しないが、もし子供をチャイルドシートに乗せるとしたら、リヤドア開口部、後席まわりのスペースが狭いと、いかに小さな子供でも、抱いたままの乗せ下ろしはアクロバティックな姿勢になり、けっこう大変なのだ。
で、駐車スペースの事情で小さなクルマに乗らざるを得ないけれど、後席の広いクルマがいい、というなら、前記のホンダ・フィットや両側スライドドアのトヨタ・ルーミー&タンク、ダイハツ・トール、コンパクトななりでも後席ひざまわり空間が最大32cmもあるスズキ・クロスビー、車幅が狭くても走りの質が高い、両側スライドドア車のスズキ・ソリオ(頭上22cm、ひざ回り最大40cm)、さらには軽自動車でもN -BOX(頭上24cm、ひざ回り43cm!)のような、驚異的後席スペースを持つ容量系軽自動車を薦める。