北米での人気が今後の存続にも影響する可能性大
そうなったときに、純粋に内燃機関で性能を追求したシビックタイプRがイメージリーダーとして必要かどうかは大いに議論されるはず。環境規制が厳しくなる中で、歴代のシビックタイプRを生産してきたイギリスの工場が閉鎖になる影響も受けて、静かにフェードアウトしていく未来が見えなくもない。少なくとも電動化時代にふさわしいタイプRを提案する必要はありそうだ。
ちなみに、現行のシビックタイプRに搭載されている2Lターボエンジンはアメリカの工場で生産。そう考えると北米向けにエンジンパワーを極限まで引き上げたタイプRが用意されることも考えられるが、彼の地では昔からシビックSiがスポーティグレードとして認知されている。
実際、タイプRが北米で正規販売されるようになったのは現行モデルからであり、さほど歴史があるわけではない。現在は1.5Lターボエンンを搭載するシビックSiだが、タイプRを廃止してSiに300馬力級の2Lターボを載せたとしても商品企画としては成立するだろう。
なお、北米向けのアコードにはタイプRと同等の2Lターボを搭載した「2.0T」というグレードがあり、6速MTと10速ATが組み合わされている。車格と価格のバランスからいうとシビックタイプRよりもアコード2.0Tで十分と市場は考えているかもしれない。