10年以上の乗りつぶし派は増税より乗り続けることが安いと考える
いまでは新車を購入する層は初回車検や2回目車検ぐらいまでの短期間で代替えする層と、10年以上の長期間乗り続ける層に大きく二分される傾向が顕著となっている。
筆者は仕事柄、さまざまな注文書を目にする機会が多いのだが、下取り車が自動車税の割り増し対象となる車齢13年超というケースは意外なほど多い。自動車税が割り増しになったから買い換えるというよりは、“これ以上乗り続けるには交換部品なども多くお金がかかる”とか、実際クルマが壊れたから買い換えるというケースが目立っている。
つまり、自動車税の割り増しは新車の代替え促進にはあまり効果を発揮していないのが現状となる。“新車を購入するよりも、自動車税が多少割り増しになっても負担は軽い”と判断するひともいるようだ。
クルマへの興味が薄れるなか、単なる日常生活の移動手段としてしかクルマを捉えないユーザーが増えている。そして日本車はとにかく故障が少なく、手間もかからずに気がつくと10年ほどは平気で乗り続けることができる。そして自動ブレーキなど、クルマへ搭載される装備は年々増えていたりするので、昨今の新車はどうしても割高イメージが先行してしまっているので、なかなか代替えに積極的になれないひとも多いようだ。
結論からすると、同じクルマを長期間保有するひとには自動車税の割り増しはあまり効果がなく、致命的な故障や高価な部品交換などが発生したときのほうが、新車への乗り換えを強くイメージするようである。