自分に合ったクルマかどうかはクルマに詳しくなくても確認できる
女性の皆さんは、クルマの購入を検討する時に、誰に相談しますか? やっぱりお母さんよりはお父さん、女友達よりは彼氏や旦那さまと、男性を頼りにする人が多いのではないでしょうか?
もちろん、それも間違ったことではありません。だいたいの相場や価値、比較すべきクルマのことなど、男性の方がそういった情報を持っている場合が多いですからね。
ただ、そうした意見を鵜呑みにするのはちょっと待って! クルマそのものの良さや男性から見た良さと、女性が実際に乗って、使ってみて良いかどうかは、別の問題です。
運転しやすさは、その人の体型や体力、経験値といったものがちゃんとクルマと合うかどうかも影響しますし、服装や靴の違い、持ち込む荷物、行く場所や買うものなど、いろんな要素が絡みます。「女性がクルマをどう使うか」や「女性がクルマのどこに不満や不安を抱くか」を熟知している男性というのは、なかなかいません。やはり最後は、自分自身でしっかりチェックして、納得のいくクルマを購入して欲しいなと思うのです。
1)ドライビングポジション
そんな女性に必ずチェックして欲しいポイントはまず、ここがOKなら8割は大丈夫と言ってもいいくらい重要な、運転ポジションがしっかり取れるかどうか。とくに小柄な女性はここがキモです。
シートの前後スライド機能だけでなく、上下の高さ調整、リクライニング、ハンドルの位置を前後・上下に変えられるチルト&テレスコピックという機能。これらが付いていて、なるべく目線が高い位置から周囲を見通せて、足と腕が軽く曲がるくらいの位置で、お尻と背中がぴったりと背もたれにつくように座れて、ヘッドレストの一番上が頭のてっぺんと同じくらいの高さにくること。これが適正な運転ポジションなので、できるかどうか、しっかりチェックしてくださいね。
できていないと、狭い道で車両感覚が掴めなくてぶつけてしまったり、車庫入れがしにくい、長時間の運転で疲れやすいなど、いろんなデメリットが生まれてしまいますよ。
2)運転席からの視界
そして2つめのチェックポイントは、その適正な運転ポジションで座った時に、前後左右の視界がしっかり取れているかどうか。とくに後方や斜め前・後ろの死角が大きいと、歩行者や障害物が発見しにくくなったり、車線変更がしにくかったりして、運転中の不安も大きくなってしまいます。最近はバックモニターなど、視界の確保を助けてくれる装備も充実していますが、夜間や雨の日などはどうしても見づらくなり、いつでも当てにできるものではありません。基本として、自分の目でちゃんと安心感のある視界が確保できるクルマにしましょうね。
3)乗降性
3つめは、スカートやパンツなどいろんな服装をし、髪型や靴もその日によって変わる女性ならではのチェックポイントとして、乗り降りのしやすさ。ドアのグリップは握りやすいか、開け閉めの重さはどうか、開口部はどれぐらいか。そして、乗り込むときにどれぐらい頭や腰をかがめるか、足の抜けはいいかどうか。手をかけやすい場所があったり、足を乗せるところに段差がないかどうかも重要ですし、腰痛持ちさんなら、負担がかかりにくいかどうかもチェックしておきたいですね。
4)ハンドルの重さ
そして4つめは運転中のチェックポイントとして、ハンドルの重さ。女性は軽い操作感の方がいいんでしょ、と思っている男性が多いのですが、じつは直線の幹線道路や高速道路を走っている時など、少し重厚感があって安定していたほうが、女性はリラックスして運転できるのです。ユルユルと軽すぎると、ギュッと必要以上に力を入れて握ってしまい、万一の時にとっさのハンドル操作がしにくかったり、疲れやすくなってしまうことがあります。
車庫入れの時や交差点を曲がる時など、軽い操作感が嬉しい場面ではちゃんと軽く、安定感が欲しい場面ではガッシリとするハンドルが理想的。そうしたチューニングをしているクルマもたくさんあるので、乗ってみてチェックしたいところです。