【試乗】現代に蘇ったホットハッチ! 三菱の小型SUVエクリプスクロスを雪上で満喫 (1/2ページ)

スノーモードでトラコンONならイージードライブ

 三菱のエクリプスクロスにはじめて乗ったときに感じたのは「現代なりのホットハッチ」の解釈方法というものだった。日本でホットハッチが流行った時代、さまざまなメーカーから魅力的な車種がたくさん登場した。三菱でいえば、ミラージュにサイボーグなんてモデルがあって、その機敏な走りは高い評価を受けていた。当時も大パワーのスポーツカーは存在していたけど、峠ならそんなスポーツカーを追い回せる(もちろんやっちゃダメよ)ような性能が若者に受けたというわけだ。

 現在、クルマの基本形がSUVへとなりつつある。もちろんセダンはセダンできちんとしたマーケットを持っている。たとえば、アメリカや中国ではいまでもセダンの評価が高い。しかし、日本や中東ではSUVこそがクルマの基本形という風潮だ。私はこの流れはあまり好きではないが、世間の流れがそうならば仕方ない。そしてそうした流れのなかで、さまざまなSUVが出てくるのは当たり前。SUVだからキビキビした走りがダメという評価はおかしく、キビキビしたSUVはキビキビしたSUVらしい使い方をすればいい。

 さて、エクリプスクロスのスノードライブだ。走り出しの際の走行モードはスノー、トラクションコントロールはオン。試乗会場の千歳モーターランドは全面圧雪。しかもその圧雪路面の下はテカテカの磨かれた雪面。一般的なドライバーであればこのモードで走るのが当たり前だろう。

 発進時のアクセル操作に対するトルクの出方はゆったりとしている。舗装路面のつもりでアクセルを開けていけば、当然のごとく出力は絞られてしまう。ある程度の節操をもってアクセルを開けていくと、駆動力が上手に全輪に伝わりしっかりとした加速を確保、速度がぐいぐい上がっていく。じつはこのあたりのフィーリングは走行モードをグラベルにしても変わらない。トラクションコントロールのオン-オフによって、大きな違いが出る領域だ。


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