レッドブルで7勝を挙げたトップドライバーが加入
ルノー・スポール・フォーミュラワン・チームが、名称を刷新して王座復活に向けてシフトアップしたのが3年前。アイルトン・セナと好バトルを演じた往年の名レーサー、“プロフェッサー(教授)”と呼ばれる頭脳的走りを信条としたアラン・プロストをアドバイザーに迎え、イギリスのエンストンの本拠地も見直して体制を整えた。そこを基盤に、2019年はさらにもう一段上の段階に入る構えだ。
2016年からのこれまでの3年間のルノーF1チームのドライバーは、ジョリオン・パーマー、ケビン・マグヌッセン、ニコ・ヒュルケンベルグ、カルロス・サインツがステアリングを握った。そして今年は、ダニエル・リカルドが加わる。チームの力量に併せるように、ポテンシャルの高いドライバーを順次投入、今年、契約したダニエル・リカルドは、レッドブルで7勝を記録しているトップランナーだ。
オーストラリア出身のリカルドは、笑顔がトレードマーク。表彰台では“シューイ”と呼ばれるオーストラリアの闘いの儀式である靴にシャンペンを入れて呑むパフォーマンスで知られるが、じつは、笑顔やシューイからは想像できない極めつけのファイターだ。高速でのマシンコントロール能力はピカイチ。度胸と決断力の鋭さで、キレッキレの際どい追い越しを見せてくれる。燻銀のテクニシャン、ニコ・ヒュルケンベルグとのコンビネーションは、タイトル獲得への最終段階に入ったルノーの決意の証明と言えるだろう。