ミニバンの3列目を取っ払う割り切りを見せるモデルも
3)トヨタ・シエンタFUNBASE
シエンタってコンパクトミニバンじゃあ…点という声が聞こえたきそうだが、つい最近、FUNBASEなる2列シートモデルが加わったのだ。両側スライドドアを備えたコンパクトミニバンならではの乗降性の良さに加え、シートアレンジを制限したことで、より座り心地のいいシートが与えられているのもポイント。
さらに後席の背後には大容量ラゲッジが出現。ある意味、万能のコンパクトカーになり得ている。車中泊仕様にアレンジするのもお手の物である。
4)ホンダ・フリード+(プラス)
フリード+もコンパクトミニバンのフリードから3列目席を取り払った、秘密基地のように使える大容量ワゴン。
ラゲッジ部分にはさまざまなアクセサリーが取り付けられる工夫があり、アウトドア、釣り、車中泊などで大活躍。走りにも定評がある。
5)トヨタ・ポルテ&スペイド
助手席側Bピラーレスの大開口スライドドアを備えた異端のコンパクトカーがポルテ&スペイド。FFモデルの助手席は700mmものシートスライドが可能で、多彩なシートアレンジが可能。
しかも、フロア地上高は300mmとノンステップバスと同じ高さ。スライドドア開口幅は1020mmと1m越えの幅広さ。助手席側からの乗降性はクルマらしからぬ快適性を持っている。ただ、2012年デビューなので、走行性能や安全装備は古くさくなっている。
番外編)ルノー・カングー
と、そんな両側スライドドアを備えたクルマはガラパゴスで、世界にはないかと言えば、そうでもない。そう、もともとフランス、ルノーの商用バンだったカングーに乗用車仕様があるのだ。
日本でも大人気で、毎年、国内で「カングージャンボリー」が開催されるほど。両側スライドドアに電動などないあたりはさすがの割り切り。しかし天井にコンパートメントがあり、バックドアが狭い場所でも開けやすく、中の荷物が飛び出しにくい(ペットの飛び出しにも効果的)横開き式を採用するなど、フランス流合理主義が貫かれている希少な1台。乗り心地は快適そのもの。魅力的な限定車もたびたび登場する。