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期待の国産車なのになぜ? トヨタ新型スープラがアメリカを発表の場に選んだワケ (2/2ページ)

期待の国産車なのになぜ? トヨタ新型スープラがアメリカを発表の場に選んだワケ

輸出のために車名をセリカXXからスープラへ

 トヨタのスープラは、初代が日本で発売された際には、セリカXX(ダブルエックス)という車名だった。しかし輸出に際し、90年代まで米国における映画の上映に際し、暴力的だったり性描写があったりといった指定としてXが使われていた経緯もあったためか、北米への輸出に際してはスープラと車名を改め販売された。3代目からは、国内市場でもスープラに改められた。

 セリカは、1970年に発売され、独創的な外観の造形と、ヤマハが開発したDOHCエンジン搭載車種もあるなど、一躍注目を集めた。3年後には、ファストバックスタイルのリフトバックも追加され、60年代に一世を風靡した米国のマスタングを思わせる魅力も追加された。そして78年に、セリカの上級車種として直列6気筒エンジンを搭載したセリカXX(スープラ)が、誕生するのである。

 直列6気筒エンジンによる洗練された加速感は、セリカXXの独自性を発揮させたが、一方で当然ながら車両重量は重くなり、直列4気筒エンジンを搭載し俊敏な運転感覚のセリカとは違った価値観を持っていた。セリカがのちに、欧州を中心とした世界ラリー選手権(WRC)を戦うようになるのに対し、セリカXXは直線的な道を快適に走り続けることを求める米国主体の商品性であったといえるだろう。ことに3代目までは、外観の造形においてもその傾向が強い。

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