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マツダが力を入れる乗用ディーゼルを待ち受ける厳しい現実 (1/2ページ)

マツダが力を入れる乗用ディーゼルを待ち受ける厳しい現実

マツダのディーゼルエンジンは他社を凌ぐ高効率化を果たしている

 マツダがディーゼルエンジン開発と販売に力を注ぐのは、2012年に発売されたCX‐5からの新世代商品群の動力源として、電動化よりエンジンに絞ることを選択したときに遡る。そして構想されたSKYACTIVエンジンは、ガソリンもディーゼルも最高の効率を求める基本原理に裏打ちされた開発が開始された。

 同時にまた、原油を精製してガソリンが作られる際には、軽油も灯油も重油も同時に製造されるため、国内で精製する軽油の用途をバス/トラックに絞ったのでは、あまった軽油は輸出に回され、その際に運搬での二酸化炭素(CO2)排出が生じるとの論旨にもよる。したがって、国内で精製されたガソリンと軽油は、国内で消費する地産地消が重要だと述べる。

 SKYACTIVエンジンでは、これまで高圧縮比であることにより効率が高いとされたディーゼルをあえて低圧縮比化し、完全燃焼に近づけることにより粒子状物質(PM)の排出を抑え、そこにEGR(排気再循環)を加えることで窒素酸化物を抑える構想により、排気触媒は使うもののその依存度を減らす努力をした。それによって原価を抑えたディーゼルエンジン車の販売につながっている。

 もちろん、他の自動車メーカーもディーゼルの圧縮比を下げ、EGRを用いることは行っているが、マツダのSKYACTIVほど徹底できておらず、そこはガソリンエンジンでの高圧縮比化も同様だ。

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