ボディサイズや視界に使い勝手などを加味して総合的に判断
世界中で依然として、空前のSUVブームが続いています。古くからあるクロカン4WDというよりは、デザインや走り重視のクロスオーバーSUVがそのブームを牽引していますが、ボディサイズも価格もパワートレーンの種類も多彩に揃っているので、好みや条件、予算に合うモデルが見つけやすい、というのも人気に拍車をかけていますね。
そして意外に多いのが、ミニバンが欲しい奥様と、ミニバンはどうしてもイヤで、もう少し走りやデザインにこだわりたい、というご主人の意見が対立した時に、その折衷案としてSUVが浮上するというパターン。スライドドアはないけど、お出かけに便利な装備も豊富だし荷物も積みやすいし、SUVならまぁいいかと奥様が納得し、めでたく購入というファミリーが多いのです。
ただ、休日以外は毎日奥様が買い物や送り迎えに使うというファミリーにとっては、運転しやすいこともマストな条件。じつはSUVは、デザインやボディサイズなどをちゃんと選ばないと、後方視界が悪かったり車両感覚がつかみにくいなど、運転しやすさに関しては“ハズレ”なクルマもけっこうあります。
そこで今回は、運転が苦手な女性でも比較的運転しやすく、ファミリーで使っても十分に満足できる、好バランスなSUVをご紹介しますね。
まずボディサイズだけで言えば、狙いどころは全長4.2m前後のモデルです。それより小さいと、運転しやすくはなりますが、後席スペースやラゲッジの使い勝手が物足りなくなりがち。逆にそれより大きくなればなるほど、雪道などでの安心感や走行性能は頼もしくなりますが、だんだんと車庫入れなどの操作性は難易度がアップ。価格もアップする場合が多くなります。
1)スズキSX4 S-CROSS
そんななかオススメする1台目は、もっともリーズナブルな価格ながら、欧州で鍛え上げられた走りと機動性の高い4WDが手に入る、スズキSX4 S-CROSS。
コンパクトカー作りとSUV作りに長けたスズキらしく、室内はファミリーで使うのにも嬉しい収納スペースがたくさんあり、ラゲッジは通常の状態でもゴルフバッグ3個が横に積めるので、かさばるベビーカーなども楽勝です。
そして、後方視界がしっかり確保されており、ボディの嫌な張り出しなどもないので、コンパクトカーからの乗り換えでも違和感のない運転しやすさが魅力です。
2)マツダCX-3
お次は全長としてはもっとも小さな4.2m台のSUVであり、ディーゼルエンジンをラインアップしているマツダCX-3。
発売当初の1.5リッターディーゼルから、マイナーチェンジで新開発の1.8リッターディーゼルに変更されたことで、高速道路の追い越しでも余裕のある加速フィールが得られるようになったのはもちろん、街中でのストップ&ゴーでもギクシャクしない、とてもなめらかで上質感のある乗り味になり、運転しやすさだけでなくディーゼル初心者にもトライしやすくなっています。
後席やラゲッジは必要十分といったスペースにはなりますが、ホワイトレザーが選べたりと、このクラスでは考えられないモダンでオシャレな空間。先進の安全&運転支援技術がしっかり装備されるのも、ファミリーには嬉しいところです。