印象的なテレビCMが人気に火をつけることもあった
5)タコツー(トヨタ・ターセル/コルサ/カローラII)
正確にはひとつのモデルではなく、ターセル/コルサ/カローラIIのことを縮めてこう呼んだ。独身女性や奥さんの足として大活躍したし、お金のない走り好きはアルミホイールに変えたり、車高を落としたりして楽しんだ。とくにカローラIIは小沢健二の歌もヒットして、女性人気がとくに高かった。トヨタがうまいのはバッジ違いの完全兄弟車にしないで、少しデザインを変えて、それぞれの個性をしっかり作ることで、全方位的に売りまくったことだろう。ただのディーラー違いではそれほどヒットしなかったハズ。
6)トヨタ・セリカ
大ヒットとまではいかなかったが、1日に何台かは見たものだ。ラリーで長く活躍していたこともあってスポーティなイメージが強かったし、クーペというかスペシャリティカーとしてデートカーとしての人気も高かった。1980年代を駆け抜けた4代目、5代目は当時の最先端装備であるリトラクタブルライトを採用していたのもイカしていた。
7)スターレット
タコツーは少々実用性に振った感じだから、もう少し個性があるのが欲しいというユーザーに支持されたのが、スターレットだ。1984年の3代目と1989年の4代目が人気絶頂といっていい。これまた上手なのは実用グレードとしてソレイユ。女性向けにはリセ。そして硬派なじゃじゃ馬、ターボのGTをラインアップすることで、広い世代へとアピールしたのがヒットにつながった。
加えて、フェスティバに対抗してキャンバストップも用意されていたのは人気に拍車をかけた。また4代目登場時のCMはレピッシュが登場して「パヤパヤ」もヒット。マイチェンジにはCHARAが「あたしなんで抱きしめたいんだろう?」もヒット。クルマのCMからヒットが出るという、今ではあまりない例が見られた。