足りていればOK? タイヤの空気圧はどこまでシビアに「指定」に近づけるべきなのか (2/2ページ)

指定空気圧を基準に0~+20kPaの範囲内での調整が望ましい

 その場合、前記の自然漏れによる空気圧低下を考慮して、指定空気圧を基準に、0~+20kPaの範囲内で調整・管理することをタイヤメーカーでも推奨している。

「0~+20kPaとあるが、指定空気圧より高い分にはOKなのか」と思うかもしれないが、空気圧は低いよりは高いほうがはるかにタイヤに優しい。もちろん、タイヤごとに最大空気圧は決まっていて、サイドウォールに「340kPa MAX.PRESS」などと書いてあるので、限界はある。

 もっとも、この数字は走行用ではなく、タイヤ交換のビート上げ作業時の目安で、走行用としては、冷間で指定空気圧の120%ぐらいまでがいいところだろう。

空気圧

 空気圧は低いよりは高い方がいいといったが、空気圧が過多でも以下などのデメリットがある。

・偏摩耗の発生(センター摩耗)

・乗り心地の悪化

・接地面積が減ることによりグリップ力が低下

・縁石などでの損傷を受けやすい

 ベストはやはり指定空気圧から、0~+20kPaの範囲。そして、月に一度は空気圧点検を実施すること。これに勝る王道はない。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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