GRとしてイチから開発した初のスポーツモデル
A90というコードネームが入った特徴的なカモフラージュ姿はプロトタイプとして、日本国内で頻繁にスクープされていたスープラ。先日開催された東京オートサロンでは、GT500コンセプトが発表され、カモフラージュ姿のスープラと並べて展示された。尋常ではないほどティザーが打たれたスープラなのだが、ついに市販車「GRスープラ」が、デトロイトモーターショーで発表された。
新型スープラは、5代目にあたり、2002年に生産終了してから17年ぶりの復活となる。初代スープラ(日本ではセリカXX<ダブルエックス>として登場。国内における初代スープラ<1986年発売>は、グローバルで3代目になる)以降、どの世代でも直列6気筒エンジンを積んだFRスポーツカーであるということは共通しており、新型スープラにもしっかりと継承されている。
ピュアスポーツとしての基本性能を追求したパッケージになっており、ホイールベースとトレッド、重心高の3要素を最重要ファクターと捉え、卓越したハンドリングや安定したコーナリング姿勢を実現する。周知のとおり、今回はBMWとの共同開発車両ではあるものの、GRとしてゼロから開発した紛れもなくトヨタのクルマでありGRが手がけたスポーツカーなのである。
ホイールベースは、2シーターに割り切ることで86よりも100mm短い2470mmを実現。それにより、ホイールベースとトレッドの比率は1.55という、ほかの量産スポーツカーと比較してもトップレベルの数値を達成。優れた回答性を可能にしている。また、重心高にも徹底的にこだわり、水平対向エンジンを搭載した86よりもさらに低い重心高となっている。前後の重量バランスについても、理想とされる50:50の配分を達成しており、コーナリング性能向上に大きく寄与しているのだ。