いまや20インチも当たり前! 自動車メーカーが進める大径偏平タイヤ化のメリットとは (2/2ページ)

乗り心地や騒音というデメリットもある

 ただし、低扁平のタイヤはサイド部分が薄く、タイヤ自体のクッションが弱くなるため、乗り心地が悪くなるのは当然だし、騒音についてもハンディとなる。自動車メーカーとしても、この点は仕方がないでは済ますことはできず、開発時にはタイヤメーカーも巻き込んで、見た目と性能をどこでバランスさせるか。仕様を煮詰めるのに苦労している。

 よく言われる、本当にそのクルマのポテシンャルを引き出したいなら、タイヤもディーラーで補修部品として取り寄せてもらい交換するのがベストというのはこれが理由だ。銘柄やサイズがまったく同じタイヤでも、新車装着のタイヤ(OEタイヤ)と市販のタイヤ(リプレイスタイヤ)とはコンパウンドが違うことは多い。

 最後に自分でインチアップする場合の注意点だが、空気圧の指示はあくまでも純正サイズのもの。外径は同じでインチアップするとタイヤ内部の空気量が減るので、その分空気圧は高める必要がある。実際の空気圧は係数をかけて出せるので、ぜひ把握しておいてほしい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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