最高峰の2台「レクサスLS」と「トヨタ・センチュリー」は何が違う? 歴史から考える (3/3ページ)

現行モデルではどちらもドライバーズカーのテイストが強くなった

 あるテレビ番組でコメンテーターが「レクサスは帰国子女のようなもの」と表現していた。1989年に北米市場で初めてブランドを立ち上げたレクサスは、おもに北米市場での成功を経て、2005年に日本国内でブランド展開を始めたことを「帰国子女のようなもの」とたとえていたようだ。つまり、海外市場で鍛え上げられてから日本での展開を始めたところで、センチュリーとは大きく異なる道を歩んできたといえるだろう。

 ショーファードリブン(運転は運転手が行い、オーナーは後席に乗る)色の強いセンチュリーに対し、オーナーが自らステアリングを握るシチュエーションを強く意識するレクサスLSではキャラクターがそもそも異なる。

 先代センチュリーでは2008年にディスチャージヘッドランプを採用しているのだが、その時も「単純に採用すれば見た目の印象が悪くなるのではないか」という声もあったなかで慎重に採用されたとの話も聞いたことがある。あくまで“和”のテイストを意識し、初代登場以来50年強、ほぼ日本市場専売となっていたセンチュリーと、はじめから海外市場を強く意識してきたLSでは根本的にめざすものが違うといってもいいだろう。

 ただ、現行センチュリーは初代や2代目に比べればオーナードライバー車としての性格の強いキャラクターとなっており、その点ではLSに近寄っているといえるのも確かである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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