たとえ商用車でもレジャーに使えると若者に大人気
4)ホンダZ
普通車は若者には手が届かない存在だっただけに、人気を博したのが軽自動車だ。1960年代から各社ともパワー合戦を繰り広げていたが、1970年代に入るとさらに過激化した。ただし、ハイパワーモデルとなると軽自動車でも価格は高く、新車でも40万円以上で、もちろん買えるはずもなかった。
庶民は低級グレードで楽しんでいたのだが、そこに登場したのが、ホンダのZだった。軽初のハードトップを採用したボディはスポーティで、リヤの水中眼鏡と呼ばれたウインドウも斬新だった。
5)ホンダ・ライフステップバン
こちらは憧れをいただきつつ、比較的手に入れやすかったクルマだ。もともとは商店の配達を想定していたが、ヒッピー、そしてサーファーが好んで乗った。それだけにカルチャーと結びつき、若者の憧れ的な存在だった。
番外編)トヨタ・クラウン
「いつかはクラウン」というお馴染みのフレーズはまさに庶民の憧れだが、1970年代に限れば、1971年登場の4代目が個性的過ぎ(いわゆるクジラクラウン)で不発。
5代目もロイヤルサルーンが登場するが、排ガス規制の影響が……。そしてライバルの日産セドリック/グロリアも強くて、それほどでもなかった。白いクラウンなどで独自路線を築くのは1980年代から。ちなみに「いつかはクラウン」も1983年登場の7代目のコピーだ。