室内の快適さは上級ミニバンに匹敵するモデルも
ミニバンはデカい箱……そんな先入観はないだろうか。たしかに3列目席の居住性を考慮すれば、LLクラスと呼ばれるトヨタ・アルファードやヴェルファイア、Lクラスのホンダ・オデッセイなどが有利だが、普段、めったに3列目席など使わない、自宅駐車場スペースに制限がある、大きいクルマだと駐車が面倒……そんな人にはコンパクトな5ナンバーサイズで、乗りやすさ抜群のミニバンがある。今回はオススメのクルマを3台紹介したい。
1)トヨタ・シエンタ
その筆頭がシエンタだ。コンパクトな5ナンバーサイズで視界、標準15インチタイヤ装着車の小まわり性ともに抜群。両側スライドドアのステップ高は33cmとごく低く、後席の乗降性も文句なしにいい。
しかも、“筆頭”としたのは、ライバルのホンダ・フリードに対して3列目席の居住性がダントツにいいからだ。万一、3列目席に大人を乗せる場面でも、それほど不満が出ないのがシエンタなのである。
シエンタにはJC08モード燃費28.8km/LのHVと20.2km/Lガソリン車があり、どちらも経済的。200万円前後の価格も魅力的だ。
2)ホンダ・フリード
ホンダ自慢の低床プラットフォームを使う、使い勝手抜群のコンパクトミニバンがフリード。シートアレンジ性は秀逸で、大きな荷物、ペットを乗せるにも最高だ。乗りやすさという点ではライバルを圧倒する走行性能に注目したい。とくにエンジンのスムースさ、カーブ、山道での安定感はドライブの安心感、楽しさに直結。
先進安全支援機能のホンダセンシングに含まれるACC(アダプティブクルーズコントロール)や車線維持支援システムもBグレードを除く全グレードに装備され、高速走行は楽々快適だ。
フリードの乗りやすさは2列目席にもおよぶ。その足もとの広さは上級ミニバンに匹敵。何しろスライド量は最大36cmもあり、新調172cmの筆者の背後でベンチシート約24cm、キャプテンシートだと約38cmと広大。フルフラットなフロア構造と合わせ、じつに広々、リラックスしてドライブを楽しめるのである。