各国の旧車の捉え方が現れている
結局のところ、古いクルマを文化と見るか、新車販売を阻害するものと見るかなどの違いで、国民性や歴史などにも関わってくる深い問題だ。日本ではやっと博物館を各メーカーが整備しだしたところで、溝は深い。
さらに文化という点では、パーツ供給体制はレベルが違う。前にドイツ人と話したところ、戦後のクルマは珍しくなく、パーツがあるのは当たり前。戦前車でも探せばあると言っていたのが印象的だ。実際、メルセデスはオールドカーセンターをもっていて、レストアを行なう以外にパーツも販売。在庫切れでもオーダーが溜まれば作ってくれるし、なんとサイトではネット通販が可能だったりする。BMWなども似たようなことを行なっていて、考え方以上のものを感じるというのが正直なところだ。
日本でもまずはメーカーがパーツ供給も含めて体制を作れば、それだけ古いクルマが残るわけで、そうなると文化としての価値も出てくる。そこで優遇という話になるのではないだろうか。いずれにしても日本では、道のりは遠いのは確かだ。