いま世界各国のメーカーが「ワイド&ロー」をデザインテーマにする理由とは (1/2ページ)

本能的にカッコよく見えるデザイン

 新型モデルの登場時など「ワイド&ロー」という言葉を使って、その魅力をアピールしているケースは多い。たとえば、2018年10月にマイナーチェンジを発表したホンダNSXのニュースリリースにも『フロントまわりや各カーボンパーツの仕上げの変更により、NSXの特徴であるワイド&ローなたたずまいに磨きをかける』といった一文を見かけることができる。

 輸入車でも同様、2018年10月に発表されたメルセデスの新型Aクラスのニュースリリースにおいても『ワイド&ローのプロポーションとアグレッシブで若々しいボディにメルセデス・ベンツの先進技術を注ぎ込むことで快適性が大きく向上したスポーツコンパクトモデルです』と記されている。『ワイド&ロー』というのは内外メーカーに共通で、クルマのスタイリングにおける訴求ポイントとなるのだ。

 なぜなら、全高が低くて、ボディが幅広いことは本能的にカッコよく見えるのだという。

 とはいえ、日本では背の高いミニバンが人気であるし、世界的にはロードクリアランスを稼いだクロスオーバーSUVがトレンドのど真ん中だ。ワイド&ローが普遍的に魅力のあるプロポーションであるとすれば、ミニバンやSUVが売れているのは納得できないと思うかもしれない。だがしかし、クロスオーバーSUVのムーブメントが来ているのはワイド&ローをしっかりと押さえているからでもある。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報