パワーはないが新たな楽しみ方を発見できるモデルも
2)ホンダ・CR-Z
エコカー=退屈なクルマというイメージを打破すべく、ホンダが生み出したコンパクトスポーツハイブリッドが2010年に登場したCR-Zだった。往年の初代や2代目CR-Xのイメージを投影したスポーティなその走りを期待させるものとなっていた。
エンジンもインサイトに対して高出力な1.5リッターエンジンにモーターを組み合わせたものを採用していたが、170馬力を発生していたB16A型エンジンを搭載していたEF8型CR-Xに比べればローパワーであり、車両重量もハイブリッドシステムによってかさんでしまった結果、期待はずれという烙印を押されてしまった感がある。
確かにCR-Xの後ろ姿を追いかけてしまえばそういう評価になるかもしれないが、ハイブリッドシステムを搭載したコンパクトスポーツとして考えれば完成度は決して低いものではなく、絶対的なパワーこそ抜きん出ていないものの、ホンダのFFスポーツらしいハンドリングは評価に十分値するものと言えるだろう。
3)日産スカイラインクーペ(V35型)
手ごろなスポーツモデルを紹介するときに幾度となく挙げてきたZ33型フェアレディZだが、じつは同様のプラットフォームを使用したV35型スカイラインクーペもオススメしたい車種のひとつである。
スポーツイメージの強いフェアレディZに対して、スカイラインクーペはややラグジュアリー的な要素も持ち合わせており、モデル途中でエンジンがVQ35HRへと換装されたZに対し、スカイラインクーペはVQ35DEのままモデルライフをまっとうしている。
とはいえ280馬力を発生するスカイラインクーペも決して動力性能的に劣るわけではなく、2シーターのZに対して4人乗りとなる点もいざという時のアドバンテージになるはずだ。