1990年代の人気車種のほとんどが消滅している
現在のアラフォー世代が若いころにガンガン乗り倒したであろう90年代車。青春時代を共にした車種だけに思い入れがたくさんある人も少なくないはず。なかには当時からずっと所有しているという人もいるかもしれないが、多くの人が環境の変化などで車両を乗り換えていることだろう。
そして最近、余裕も出てきたことだしあの頃の車両をもう一度購入してみようかなと検索してみて驚愕した経験はないだろうか。高い、高すぎると……。90年代のクルマと言えば今から20年程度昔のちょっと古いクルマ。70年代の旧車のようなクラシックカー的な価値はまだそれほどないのになんで? と思った人も少なくないだろう。
おそらく我々アラフォー世代が90年代のクルマで楽しんでいた時代は、安ければ数万円~高くても30万円前後で手に入れた車両に乗っていたことだろう。しかし今ではそういった車種も100万円近い価格から、もっと高価なプライスタグがつけられた車種も存在しているというのが紛れもない事実なのだ。
ではなぜそれほど90年代車が高騰しているのだろうか? まず考えられる要因は、90年代に多く存在していた車種が現在は存在していないという点が挙げられるだろう。とくに当時人気だったスポーツモデル、日産シルビア、日産180SX、マツダRX-7、ホンダCR-X、トヨタMR2などなど、ほぼすべてが絶版モデルとなっている。そして、当時はガンガン走って消耗してしまった車種だけに、当時に比べてまともな個体が圧倒的に少ないということもいえるだろう。
そしてもう一つがアメリカの25年ルールだ。すでにご存じの方も多いかもしれないが、登場から25年を経過したモデルは輸入する際に厳しい試験が免除されるのだ。右ハンドルのままの日本車がアメリカの路上を走るということも難しいことではなくなっているのである。そのため、日本からそういったスポーツモデルがどんどん輸出されており、それを求めるバイヤーが集中したことで相対的に相場が上昇してしまっている。
さらに人とは違うクルマに乗りたいというユーザーのために、当時のミニバンや軽自動車、日産のパイクカーシリーズまでもが輸出の対象となっており、ファミリーカーだったような車種ですら価格が上昇しているのである。
もはやこうなってくると再び価格が下がるということは望み薄であるから、もしもう一度乗りたいクルマがある人にはなるべく早い段階での購入をオススメしたいところだ。