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バカ売れN-BOXさえいなければ……魅力十分でも主役になりそこなった軽自動車5選

バカ売れN-BOXさえいなければ……魅力十分でも主役になりそこなった軽自動車5選

トップを狙える逸材だが同世代にN-BOXが存在したことが不運

 まだまだ衰える気配のない、ホンダN-BOX旋風。そりゃそうかもしれませんね、実際に乗ってみても、グゥの音も出ないくらいイイんですもの。広さも使い勝手も完璧な上に、いろんなタイプが選べるし、走りの剛性感も運転しやすさもバッチリだし。安全装備だって、ACCまで付いている軽自動車は今のところ、N-BOXだけ。そのぶん、価格はちょっと高めだけど、「イイものにはちゃんとお金を払う」のがこのご時世ですから、弱点とはならないんでしょうね。でも、そんなN-BOXの影に隠れてしまっているかもしれないけれど、まだまだ魅力的な軽自動車はあるんです。

1)ダイハツ・ウェイク

 今、いちばん割りを食っているんじゃないかと思うのは、ダイハツ・ウェイク。もちろん、ダイハツには元祖子育てワゴンとしてママたちから絶大な支持を得ている、タントというN-BOXのガチライバル車があります。でも、もうモデル末期で来春にもモデルチェンジか!? という噂が出始めているので、ちょっと勢いは弱まっていますね。そこで、そんなタントよりも高い1835mmという全高をもち、1455mmという軽自動車トップの室内高を誇るウェイクを推したいところなんです。

 ウェイクは広いだけじゃなくて、収納や使い勝手にも実にいろんな工夫があります。たとえば助手席側の大型インパネトレイは、平らなのでテーブルとしても使えるし、大きなゴーグルや一眼レフカメラまで置ける、なかなか軽自動車にはない収納スペース。しかも車内すべてのカップホルダーには、節約派に人気のマイボトルだってスッポリ収まります。

 後席は240mmのロングスライドだし、倒せばフラットなスペースに早変わり。それだけでなく、ラゲッジにはフロア下に90リットルもの大容量アンダートランクがあって、デッキボートを外して深さを稼いだり、高さを変えて二段で使ったりと、自在なスペース活用ができるのも魅力。とにかく高さがあるので、自転車やスノーボード、釣竿といった荷物をよく積む人には、かなりオススメなのがウェイクです。

2)スズキ・スペーシア

 続いてN-BOXのガイライバルから推すとすれば、やっぱりスズキ・スペーシア。まず旅行トランクをモチーフにしたデザインが、個性的でキュートで女子ウケ良さそうじゃないですか。

  

 収納やシートアレンジだって、スズキのお家芸が炸裂しているんですが、これは気が利いてるなぁと思うのは、ラゲッジ掃き出し口に自転車のタイヤを載せる「ガイド溝」が設けられていること。いくら低フロアとはいえ、女性の腕力じゃ自転車を積むのって、かなりの重労働ですよね。でもこの溝にタイヤを載せると、なるほどスムーズに積み込めるんです。こうした気遣いって、大事ですよね。

  

 それに、スペーシアはコスパもいいと感じます。だって、ハイトワゴンを買うからには絶対にあった方が便利な両側パワースライドドア。これをN-BOXで手に入れようと思ったら、160万円台後半になっちゃうんですよ。でもスペーシアなら、140万円台でOK。しかも、マイルドハイブリッド搭載で燃費も抑えられるとくれば、かなり魅力的ですよね。コスパ重視派さんにオススメです。

3)ダイハツ・ムーヴキャンバス

 そしてもう1台、両側スライドドアの便利さは欲しいけど、そんなに高い天井はいらないんだよね、という人に推したいのがダイハツ・ムーヴキャンバス。車庫の高さ制限があるとか、物理的にハイトワゴンが難しくても、ムーヴキャンバスは全高1655mmなので、それならイケるという人もいるんじゃないでしょうか。

 それにデザインも、昨今はゴツくて押し出しの強い顔が多いなかにあって、ツートーンカラーのほんわか癒し系。後席の下に、大きな引き出し式の収納スペースもあるので、室内がスッキリと片付くし、買い物したデリケートなフルーツやスイーツなどを、しっかり運べるのも嬉しいところです。

 ターボエンジンの設定がないので、高速でガンガン追い越しをかけるようなパワフルな走りとは無縁ですが、決して非力なわけではなく、日常使いなら十分。の〜んびり、リラックスして乗りたい人にオススメです。

4)スズキ・ハスラー

 さて、ここからはスライドドアではないモデルから。どうしても、軽自動車で便利さを求めるとスライドドアになってしまいがちですが、そんなモノがなくても使いやすく、満足度が高いモデルと言えば、筆頭に上がるのはスズキ・ハスラー。

 室内の広さは、天井の高さも含めて大人4人が乗ってもぜんぜん余裕があるほどだし、インテリアのデザインから機能性まで、アクティブな用途を想定して作られているのが、たまらないポイント。たとえばグローブボックスの蓋がテーブル代わりに使えたり、傷がつきにくい仕上げになっていたり。4WDモデルには、坂道を自動的に低速で下ってくれるヒルディセントコントロールや、ぬかるみにハマっても抜け出せるようにグリップコントロールが搭載されているなど、走りの面でもしっかり頼もしさがあります。海へ山へと出かけることが多い人には、ハスラーがぴったりですね。

5)ダイハツ・ミラトコット

 そして最後は、こちらもセダンタイプのダイハツ・ミラトコット。室内はハイトワゴンに比べたら多少は狭くなるものの、それでも後席の足もとなんてゆったりしているし、ドアは90度までガバッと開くから乗降性もいいし、なかなか使い勝手がいいんですよね。


 しかもミラトコットの良さは、運転が苦手な人でも安心して運転できるように、何から何までこだわっていること。近頃は空気抵抗を気にしてAピラーを寝かせるデザインが多い中、視界の広さを最優先したデザインになっていたり、ステアリングフィールや剛性感などに関しても、ちゃんと女性の評価担当者が加わって、どんな場所でもリラックスして乗れるようなフィーリングを実現しています。軽自動車ならなんでも同じ、運転しやすいだろうと思って買ったら、思いのほか運転しにくくてストレスになってしまった、という人は意外に多いものです。

  

 先進の予防安全技術「スマアシⅢ」や、軽初のパノラマモニター&コーナーセンサーといった、運転をサポートしてくれる装備も揃っているミラトコット。とにかく安心して運転したいという人にオススメです。

 このように、自分がどこにこだわるか、というポイントをピックアップしてみると、N-BOX以外にも魅力的な軽自動車はたくさんあります。ぜひ、いろんな視点でぴったりの軽自動車を見つけてくださいね。

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