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消費税アップを逆手に取る購入術! 新車購入は年始から動く必要あり (2/2ページ)

消費税アップを逆手に取る購入術! 新車購入は年始から動く必要あり

納期のかかる人気車種はとくに早い動きが必要

 2019年10月1日より、消費税率がいままでの8%から10%へ引き上げられる予定となっているのはみなさんもご承じのとおり。新車購入に関しては10%の引き上げに際していままでの自動車取得税が廃止される予定となっているが、新たに“環境性能割”という税制が導入される予定となっている。環境性能割とは、たとえばPHEV(プラグインハイブリッド車)やEVは非課税になるなど、環境性能に応じて課税されるというもの。取得税と比べると税負担は軽くなるものとされている。

 政府では10%へ消費税率が引き上げられることによる新車の買い控え発生を警戒し、この環境性能割やエコカー減税の充実など、何らかの対策を打ってくるものと報道されているがいまのところはっきりしていない。

 そのなかで新車購入現場において話を聞くと、「消費税率アップへの駆け込み受注対策はすでに年明けから始まりますよ」という興味深い話を聞いた。

 いつもなら新年度がスタートする4月1日から税率の引き上げが行われていた。だがそのタイミングだと年度末と重なり、消費税アップ前に購入しようと、毎度のことながら新車以外でもさまざまな駆け込み需要が発生。それが年度末決算とも重なることで、企業をはじめ、世の中は大混乱になっていた。それゆえ今回は10月1日となったのだが……「9月は事業年度締めでの上半期末となりますので、結局のところいつもの混乱は起きるのではないでしょうか」という事情通の話もある。

 新車販売に限っていえば、政府が何らかの買い控え対策を打ってくるのは確実なようだが、新車販売業界ではそれを期待しているほど余裕はない。それは新車の納期遅延が広く蔓延している現状では、10月に受注しても年内に納車が間に合わない車種が続出しているからである。

 しかも消費税率アップ対策が不発に終われば、暦年締めだけでなく事業年度締めにおいても、年間販売目標達成はほぼ絶望的。そこで2019暦年や事業年度締めでの販売目標達成のために消費税率引き上げまでに前倒しで目標達成を図ろうとしてくるのは確実といっていいだろう。となると2018事業年度締めでの年度末決算セールが事実上スタートする2019年1月から、かなりアグレッシブな販売促進活動を展開してきそうなのである。

 たとえばトヨタ・アルファード&ヴェルファイアのエグゼクティブラウンジ仕様の現段階での工場出荷目処は4~5カ月となっている。仮に3月に契約したとしても、納車予定は7月もしくは8月となる。2018年夏のように全国各地で大規模な自然災害が発生し、自動車生産や流通に多大な影響がでれば、さらなる納期遅延が発生して消費税率引き上げまでに納車が間に合わなくなる可能性もないわけではない。

 レクサス車も標準納期は2~3カ月とされており、人気車はさらに納期がかかるので、年度末あたりには購入意思を固める必要はあるだろう。

 スズキ・ジムニーシリーズなどは現状で報じられている納期が継続するようならば、すでにこれから契約しても消費税率引き上げまでの納車はほぼ絶望的ともいえるだろう。

 先ごろ先行予約の受付を開始した新型デリカD:5は、2019年2月が正式発売予定となっている。先行予約開始が早めとなっている背景は、少しでも年度末セールの販売実績に反映させたいというものもあるようだが、三菱デリカD:5の既納ユーザーの代替えもかなり予想されるだけに、その先の消費税率引き上げを見越しているというのもけっして考えすぎではないだろう。

 ロサンゼルスショーでワールドデビューした新型アクセラも2019年2月の国内デビューが予定されているので、こちらもマゴマゴしていると、気がつけば消費税率引き上げ前の納車が間に合わないケースも発生しかねないだろう。

 そのため新車ディーラーとしては、現状で納期が遅延傾向にある車種ほど前倒しで購入を希望するお客へ購入判断を早めるようにアプローチしてくるのは間違いないだろう。購入決定の意思表示を早めてもらうために、値引き条件なども早い時期から拡大してくることになるのは自然の流れといってもいい。

 年度末セールを逃せば、次の増販期は6月と7月がメインとなる夏商戦となる。ここ数年は四半期決算を意識して6月のほうが好条件は出やすいのだが、6月に契約したとしても、消費税率引き上げまでに納車が間に合うかどうか結構“ハラハラ状態”となる車種が目立ってくるだろう。

  

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