かつての格安車も憧れの高嶺の花になりつつある
3)日産シルビア/180SX(S13型)
20年ほど前はドリフトをしたければまずシルビアか180SXという時代があり、その理由は格安で手に入るFRターボ車ということだったのだが、気づけばS13型も高値安定の仲間入りをしてしまった。実際、未だにドリフト競技では一線級の戦闘力を持っており、中古車市場でも即競技に参戦できるレベルのカスタマイズを施された個体に高値が付いているが、その一方でフルノーマルに近い個体も200万円前後の価格が付けられており、気軽にサーキットでコースアウトできる車種ではなくなってしまっているのだ。
4)ユーノス・ロードスター(NA型)
手軽にオープンエアモータリングが楽しめる車種として人気だったユーノス・ロードスターも、昨年マツダがレストアサービスの立ち上げを発表し絶版部品の再生産を開始して以来徐々に価格を上げ始め、現在では以前から高値を付けていたM2が手掛けたモデル以外も高値安定となりつつある。なかには200万円に迫る個体も存在し、その影響からか2代目モデルのNB型の価格も上昇傾向となっている。一度購入してしまえば部品の供給の不安はほぼないため一生楽しめるモデルではあるが、今後は車両価格の高さがネックとなりそうだ。
5)日産スカイラインGT-R(R32型)
R34型スカイラインGT-Rが現役のころは、程度にさえ目をつぶれば100万円以下、場合によっては50万円台で探すこともできたR32型スカイラインGT-R。しかし、アメリカの25年ルールという、登場から25年を経過した車両は連邦自動車安全基準(FMVSS)の適用外となり、煩雑な試験などをパスせずとも輸入することが可能となるルールによって、R32GT-Rにラブコールが殺到。結果的に相場が跳ね上がることとなったのである。現在では安い個体でも200万~、高いものになると500万円台~700万円弱と新車価格かそれ以上のプライスタグが付いているのが現状だ。