4人乗車が多いひとはタントの積載量に注目
さて、次はラゲッジの使いやすさを比べてみましょう。ベビーカーやマザーズバッグなど、ママが日常的な荷物を積む時に気になるのは、サッと荷物スペースを広げられるかどうか。後席にスライド機能があり、倒す時は肩口にあるレバーでワンアクションで後席がダイブダウンできるのは、どれも同じ。加えてN-BOXとスペーシアは、荷室側からもスライド操作が可能ですが、スライド量がいちばん大きいのは、タントの24cm。なので、頻繁に操作しそうな人はN-BOXかスペーシア、4人乗車時の積載量を重視するなら、タントがいちばんということになりますね。
さらに、子どもが成長してくると、朝は駅まで自転車で出かけたけれど、帰りは遅くなるからクルマで迎えに行って、自転車ごと積んで帰ってくる、なんて使い方が多くなります。そんな時に便利なのは、いったいどれでしょう? 女性にとって自転車はとにかく重量物なので、まず気になるのは荷室フロアの地上からの高さ。これが低いほど、積むのがラクなはずですが、N-BOXは470mm、スペーシアは510mm、タントは595mmで、N-BOXの圧勝。ただ、スペーシアには自転車のタイヤを載せると積み込みがラクになるという、ガイド溝が掘ってあり、こうしたニーズを考えてくれていると感じます。
それでは最後に、そのほかに装備されているママ想いの機能で、これはイイ! というものをご紹介。まず、冷え性&寒がりなママに朗報なのが、スペーシアの「スリムサーキュレーター」。猛暑日や寒い日などに、前席と後席では温度差問題が勃発しますよね。後ろが「暑い〜」と言うのでエアコンを強くしたら、運転席のママは手が氷のように冷えてブルブル、なんて具合です。このスリムサーキュレーターがあれば、素早く室内の空気を循環させて、温度差問題を解決してくれます。また、エアコンの風を拡散して直接顔に当たるのを防ぐことができる、「風量調整機能付エアコンルーバー」も優れモノ。シートヒーターやリヤヒーターダクトもあるし、スペーシアなら1年中快適に過ごせそうですね。
N-BOXで素晴らしいのは、いつまでも若くいたいママにとっての救世主、紫外線カット機能! もちろんタントやスペーシアにもUV&IRカットガラスはついてますが、それはフロントだけ。N-BOXは、360度グルリとついているんですね。なので、室内全体の冷房効果が高まって、快適性や燃費アップにつながるし、真夏などに停車中のチャイルドシート表面温度が2度ほど低くなるという実験結果もあるそう。日焼け対策だけでなく、暑さ対策としても頼もしいですよね。
というわけで、いろいろ比べてきましたこの3台。ちょっとタントが劣勢かな、という感じですが、それもそのはず、タントはそろそろモデル末期で、新型登場の噂もチラホラと聞こえています。なので、それを待ってから検討するというのも一つの手。それまで待てないなら、小さな子どもがいるママやロングドライブが多いママにはN-BOX、子どもだけじゃなく両親を乗せる機会も多い、というママにはスペーシアをオススメします。