昼夜問わず視認性は高いがヘッドライトの点灯忘れという弊害も
夕方や夜間に使うメーターの照明がメーター自体を明るくする通常のアナログメーターに対し、メーターの裏側から照明を当て常時発光させ、画面が浮き上がるように見える自発光式メーターは今では軽自動車にも使われているくらい普及が進んだ装備である。自発光式メーターは1989年登場の初代セルシオでオプティトロンメーターの名前で初採用された。
メリットとしては、明るく、画面もきれいで視認性が高い。なおかつキーをオフにしている状態では真っ黒なメーターパネルが、キーをオンにするとメーターパネルが現れる姿には美しさやカッコよさが感じられる。(そのため普及が進む前はHIDヘッドライトのように憧れを持つクルマ好きも多いステータスのある装備だった)。
当初は初採用が初代セルシオだったことからもわかるとおりコストも高く、採用は高級車からだった。最近では採用するクルマが増え、生産が増えるとコストダウンも進み、今では当たり前の装備となった。
デメリットとしては、メーターが常時発光しているので、周囲が暗くなったことをメーターの暗さで気付くことができない。そのため、メーター内にライトオンの表示はあるにせよ、暗くなっても街灯や施設の照明で明るい市街地などでライトの点け忘れにつながりやすい。
今では周囲が暗くなると暗さの度合いに応じて自動でポジションランプ、ヘッドライトが点くオートライトが普及。そのためこのデメリットも、オートライトをオンにしておけば、自発光式メーター車によるライトに点け忘れはかなり防げる。
なお自発光式メーターは輸入車ではあまり普及しなかった。だが、ここ数年輸入車は比較的低コストで、自発光式メーターのメリットに加えて、○○モードのようなメーターの切り替えにも対応しやすいなどの広い拡張性を持つ液晶メーターの普及が進んでおり、付加価値のあるメーターは液晶メーターがメインとなりそうだ。日本車も自発光式メーターの次は液晶メーターが普及するのかもしれない。