伝統を守りつつ最新技術を採用! 滅多に見られないトヨタ・センチュリーの内外装に迫る (1/4ページ)

伝統と品格を表す唯一無二のスタイリング

 21年ぶりのモデルチェンジで3代目となったセンチュリー。印象的な形状のヘッドライトとロングボディにより、ひと目でセンチュリーとわかる堂々たるフォルムからは、いわゆる高級感というより、さらにその上の「品格」が感じられる。

 スタイリング面では、リヤのキャビンまわりのデザインが特徴。ショーファードリブンであるセンチュリーは後席を「上座」とするが、その思想を幅広のピラーを配したリヤキャビンで表現。リヤウインドウまで大きくまわり込む形状のリヤピラーは、後席乗員の安心感を高める効果を果たしている。

 従来型に対して、全長は+65mm、全幅は+40mm、全高は+30mmと全体的にひとまわり大きくなった。全長はレクサスLSより100mm、クラウンより425mmも大きい。国産の乗用車としては最大級だ。それでも最小回転半径は5.9mとし、取りまわし性を確保。ホイールベースは+65mmのほとんどを後席の居住空間の拡大に使っている。

 スクエアなショルダーラインとドアの曲面を組み合わせた「几帳面」という面構成が特徴のサイドビュー。匠の技が見事に表現されている。

 端正を絵に描いたようなフロントマスク。高級車にありがちな押し出し感はなく、内面からにじみ出る品性が感じられるデザインだ。

 格子型グリルの中央部には「鳳凰」を象ったエンブレムを配置。匠による手彫りとなるエンブレムは、クルマごとに微妙に表情が異なるという。

 センチュリーらしさの象徴と言える角形ヘッドランプを継承。6個のLEDを組み合わせたランプユニットを片側あたり4個配置し、状況に合わせて自動的に点灯させるアダプティブハイビームシステムを採用。スモールランプはウインカー点灯時にオレンジ色の点滅に変化する。

 リヤコンビランプは横長タイプで3つのユニットに分かれている。LEDの光線はスリットレンズを通過させることで、点灯面積を確保。電球タイプのような奥行き感のある発光パターンを実現している。ランプの下にリバースランプ、リフレクター、ウインカーを配置。

 新型ではフェンダーミラーは設定されず、ドアミラーのみ。ドアミラーは運転席と連動するプリセットタイプ。

 ドアアウターハンドルは色味を抑えたメッキを細身のパネルに施し、さりげなく上品さをアピールしている。

 ミリ波レーダー+単眼カメラ式の自動ブレーキなどトヨタセーフティセンスを搭載し、安全装備類も充実。

 ノイズリダクションアルミホイールを装備。専用タイヤは乗り心地を優先し、ランフラットではなく従来どおりの空気式を採用している。


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