複数人で移動するならN-BOXを選ぶべき
軽バンとしては異例と言える、1万4000台もの初期受注台数を記録し(2018年8月20日現在)、軽自動車にまた新たな流れを作り出しているホンダのN-VAN。商用がメインユーザーなので、さまざまな業種のプロが満足できる使い勝手を追求していて、やっぱり“ホンモノ感”がただようカッコ良さってありますよね〜。私もついつい、「将来コレを買って、全国をドライブしながら移動式BARでもやりたい!」なんて夢がふくらんでしまったほど。きっとN-VANを見て、幼いころの夢を思い出してしまった人、たくさんいるんじゃないでしょうか?
もちろん、その勢いに乗って一気にN-VANを買っちゃう、というのもいいと思います。人生、大事なのはきっかけとタイミングですからね。でも、仕事や夢のためだけでなく、日常生活のアシとしてもN-VANを使いたい、と考えているのなら、ちょっと待った! やっぱりプロのために「積む・運ぶ」機能を最優先しているN-VANですから、使うシーンによってはちょいとガマンを強いられるトコロもチラホラあるんですよ。それならN-BOXを買っておけば良かった〜(泣)とならないように、1つずつそのポイントをチェックしていきましょう。
まず、N-VANとN-BOXでもっとも大きく異なるのは、シートです。運転席以外のすべてのスペースに、効率よく荷物が積めることを追求しているN-VANでは、座り心地や長時間ドライブでの疲れにくさなどを考えたシートを採用しているのは、運転席のみ。助手席と後席はダイブダウン機構付きで、低い位置でフルフラットにするために小さく薄いシートとなっています。
なので、助手席や後席も座れないことはないですが、「子ども用!?」かと思うほど背もたれは低く、足が大きくはみ出すほど座面はコンパクト。一応ヘッドレストはG、L以外は装備されますが、やや簡易的なものになります。乗り心地の方も、運転席とそれ以外では月とスッポンくらい変わり、あんまり長時間だと後席はキビシイかな〜という印象。
これとは別にファーストカーを持っていて、N-VANはオレ専用車、という人にはハマりますが、家族や友人など、誰かを乗せることが多い人、とくにチャイルドシートを使う子どもを乗せるなら、絶対にN-BOXのほうがいいと思いますよ〜。