エコカーカップは本当にど素人でも楽しめるレースか? 参戦して検証してみた (4/6ページ)

もっとも心配な紅一点の乾が周回を重ねるごとに成長する!

 さて、素人には粗がバレない程度の模範演技で姑息に尊敬を集めにいった石田。あらかじめハンズフリーに繋いだ車載スマホが鳴り車内に米澤の声が鳴り響く「いまどこですかぁ〜?」。緊張感ゼロだ! 「最終一つ手前!」と石田。「もう1周したらピット入ってください〜。乾ちゃんと石田さん交替ですからね〜」と米澤。「あぁ、F1みたいにボックス! ボックス! ぐらい言えないのかよ……(F1ではピットインのことをボックスと指示する)」、心のなかで毒づく石田。チラッと横を見ると、オープンカーで海沿いの道を爽快に流してるかのような笑みをたたえた乾。

エコカーカップ

 不安を抱えつつ、2番手の乾とバトンタッチし、石田は助手席に収まる。と、ピットロードを走行する乾の横顔からニヤニヤが消えた! これはもしや覚醒か!! 期待に胸を膨らませる石田! 助手席からコーナーの攻め方を教えつつ順調に走行を重ねていた瞬間、「ふわっ! ……フフフフ」。なんとシケイン(超タイトなS字コーナー)にノーブレーキで突っ込み、派手に電子制御を働かせるアクア! 基本的に乾はピンチに笑うキャラだったのだ。しかしその後はタイムも安定し、みるみるうちにコーナーのラインも習得していく乾。「わたし、方向音痴なんです……うふふ」とは走行後の乾のコメント。もう何も言うまい……。

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「次でピットインで〜す」。相変わらず緊張感のない声で呼び込む米澤。続いては富士のライセンスをもつGT-R男、身体はデカいが態度は小さい愛されキャラの原田が乗る。横には今回原田が面倒を見ると言い切った米澤だ。

 さすがは原田! プロドライバーから幾度もレッスンを受けた富士で、水を得た魚のように安定感のある走りを披露する。しかしストレートを見ると異常に遅い! 思いっきりコーナーを攻めて、ストレートはゆるゆると流す作戦のようだ。そうそう、原田のヘルメットはかのル・マン優勝ドライバー、荒 聖治選手のレプリカである。ノーマルのアクアで富士のストレートを70km/hで走る荒 聖治(ニセモノ)……このミスマッチっぷりもエコカーカップの醍醐味なのかもしれない。


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