速くなくても勝てる可能性大! 乗りかえつつ走れるチーム競技
レースは2種類で、60分と180分のものがある。両方に出てもOKだ。
このレース、時間内に何周走れたかという、いわゆる普通のレースのような「速さ」と、どのぐらいガソリン(軽油)を使わなかったか、という「燃費」ポイントの合計で争われる。
そして次が肝心! 基準タイム「以上」で走らなければ、ペナルティでポイントが引かれてしまうのだ。基準タイムは、180分レースのほうは3分15秒、そして60分のほうが4分45秒というもの。参考までに、今回WEB CARTOPチームはドノーマルのトヨタ・アクアで参加し、全開で走った予選タイムが2分39秒。つまりそれよりも35秒も遅いタイムで走ればいい……というよりも走らなければいけないので、それこそサーキット初の人、女性、まだ初心者マークの人まで、誰もが勝てる可能性がある。
とはいえ、燃費を稼ぎつつ3分15秒を目指すというのはじつにチャレンジング! 速度を落とさず、全開アタックと同じ速度のコーナリングでタイムを稼ぎ、ストレートはゆっくりというタイプもいれば、コーナーは自信がないのでゆっくりと、そしてストレートを飛ばしてタイムを出すという人もいる。もちろんコンマ1秒でも基準タイムを上まわればペナルティ(失格ではない)を受けるので、可能な限りギリギリのタイムを出すのは、運転技術とは別の部分で至難の業だ。
もうひとつ、これはチーム戦というところが楽しい。180分は5回、60分は2回、かならずピットインしてドライバー交替をしなければならないというルールがある。同じドライバーが続けて走ってもいいけれど、いずれにしても規定回数はピットインし、一度降りて再び乗らなければならないのだ。
さらに必ず、助手席に誰かを乗せなければならない。助手席の人間はストップウォッチ片手に、「いま3分5秒!」といった具合にドライバーを助けたり、「横から抜こうとしているクルマがいる!」などとサポートできる。運転に不慣れな人は、運転に慣れている人に横に乗ってもらえば安心して走れるので、この点でも参加のハードルは低い。
そして180分の場合、5回(以上)のピットストップが義務づけられているということは、最低でも6スティントあるということで、6人で参加しても、全員が運転できることになる。ここもハードルが下がる要因で、エントリー代が1チーム50,500円(180分)なので、割り勘にすれば相当安くサーキットで1日遊べる計算だ。
冒頭にギアの話をしたが、エコカーカップは、ヘルメット&グローブは必須でも、長袖、長ズボン、運動靴でOK! ジーパンに長袖シャツ、スニーカーで参加できる気楽さがいいのだ。
ざっとエコカーカップの概要がわかっていただけただろうか? ではエコカーカップに参加したWEB CARTOPチームのリポートをお伝えしたい。