レイズとしてはあのマツダ787B以来2度目のル・マン制覇
2018年6月16〜17日にフランスで開催されたWEC(世界耐久選手権)の第2戦、ル・マン24時間耐久レースで優勝したトヨタ GAZOO Racing TS050 HYBRIDは、東大阪市の自動車用ホイールメーカー「RAYS(レイズ)」のマグネシウム鍛造ホイールを装着していた。
その優勝の一端をレイズ製ホイールに込められた技術が担っていたのは間違いない。その功績を讃え、東大阪市はレイズに対して市長賞詞を与えた。その贈呈式が8月9日に東大阪市庁舎で行われた。今回ル・マン24時間耐久レースで優勝したTOYOTA GAZOO Racing TS050 HYBRID 8号車(中嶋一貴選手、セバスチャン・ブエミ選手、フェルナンド・アロンソ選手)は、3位以下に10周以上の差をつけ優勝。さらに、同チームの7号車(マイク・コンウェイ選手、小林可夢偉選手、ホセ・マリア・ロペス選手)も2位でゴールと、ワンツーフィニッシュを飾ったのは記憶に新しいところ。
そのマシンが装着していたのが、レイズ製マグネシウムレーシングホイールだ。レースでの勝利を目指し、トヨタと共同開発したこのホイールには、レイズが培ってきた高い技術力や豊富なノウハウが投入されている。
「レーシングマシンにホイールを供給することは、技術力があるメーカーならどこでもできます。しかし、チームからの要求に、どこまで応えられるかが大切なのです。その要求とはたとえば『空気抵抗を減らすために、あと3mmホイールの表面を増やしてほしい』など、じつに細かいものでした。トヨタとともに頂点を目指すという目標を持ち、課題を一つずつクリアしていきました。そんな小まわりが利くのもレイズの強みであい技術力だと考えています」、と語るのは三根茂留レイズ代表取締役社長。
このようにTS050ハイブリッドが優勝を成し遂げることができた要因のひとつに、レイズの技術力があったことは間違いない。
その技術力は今回の優勝で広く一般に知られることになり、市民に感動を与えたこと、さらには「モノづくりのまち東大阪市」の認知度を向上に貢献したということで、市長賞詞を与えることになったそうだ。
なお、東大阪市庁舎の1階には8月31日までTS050ハイブリッドが装着していた同型のホイールのほか、レイズ製品の特別展示が行われている。
なお、ル・マン24時間レースで1991年に日本車として初の優勝を飾ったマツダ787Bにも、レイズ製VOLK RACING CENTERLOCK RACING WHEELが装着されていた。つまり、同社としては、じつに以来27年ぶり2度目となる悲願の優勝となるのだ。
RAYS:https://www.rayswheels.co.jp/