モード切り替えを工夫することで燃費も利便性も増す!
家庭などで充電すれば、買い物などの近距離での使用は電気自動車として、遠出のときにはガソリンエンジンを併用して航続距離を気にせず燃費のいいハイブリッドカーとして乗れるプラグインハイブリッドカー。便利かつ使い方を工夫すればローコストで済むなど、次世代エコカーとしても有望な存在だ。
プラグインハイブリッドカーは外部から充電し、クルマ任せでバッテリーがあるうちは電気自動車、バッテリーが尽きたらハイブリッドカーとして使うだけでも十分有益だ。しかしプラグインハイブリッドカーには充電モード(アウトランダーPHEVの場合はチャージモード)、ハイブリッドモード(同セーブモード)、EVモードと、走行モードが選べることが多い。その有効な使い方を紹介しよう。
●充電モード
駐車中、走行中問わずエンジンを使って発電し、バッテリーに電気を貯めるモード。駐車中はもちろん、走行中でも発電のためにエンジンが始動するため燃料を消費する。闇雲に使うのは家庭で充電するより効率が悪く、「EV走行したいから充電モードを使う」というのは、「この先にある自然の中を無音かつ排気ガスを出さずに走りたい」といった理由があるときなど以外で使うのは、ある意味本末転倒である。
充電モードの有効な使い方としては、あってはほしくない災害などの際にプラグインハイブリッドカーから給電する(燃料がある限り給電できる)、外で電気を使いたいときのため、バッテリーに電気を貯めるといったことが挙げられる。
●ハイブリッドモード
ハイブリッドモードはアウトランダーPHEVの場合「セーブモード」と表記されていることが象徴するように、「その時点で残っているバッテリー残量を維持する、キープするモード」と考えると分かりやすい。
具体的な使い方としては、
・目的地のキャンプ場でプラグインハイブリッドカーから給電したいので、家で満充電にした電気をそのまま残すため、ハイブリッドモードで目的地まではハイブリッドカーとして使う。
・休日の行楽からの帰りの高速道路など渋滞しているのが確実なときなどに、渋滞中はハイブリッドカーよりも効率のいい電気自動車で走行したいので、その時点で残っている電気を渋滞開始まで残しておく。
などが挙げられる。
●EVモード
EVモードは言葉どおり、バッテリー残量がそれなりにあることが前提だが、騒音を出したくない夜間早朝の車庫入れや住宅地での走行などで使うと有効だ。このように走行モードをうまく使い分けるとプラグインハイブリッドカーをより上手に使えるだけでなく、意外に楽しめるので、プラグインハイブリッドカーをお持ちなら、走行モードを有効に使うとさらに便利かつ場合によってはランニングコストの節約にもつながるだろう。