電動自転車はまるで後からけとばされているかのような加速
今回、アクティブにクルマを楽しむ使い方を提案するため三菱自動車が持ち込んだのは、パナソニックから発売されているスポーツタイプの電動アシスト自転車。7月2日に発売されたばかりのXシリーズの新モデルとなる「XM2」を借りて会場をサイクリングしてみた。
国内初となる内装2段階変速機能付きマルチスピードドライブユニットを採用。12Ahの大容量バッテリーを搭載したことで、高い走破性を実現したという。話を聞くより、まずは乗ってみて! という言葉の通り、自転車にまたがりヘルメットを被ると説明員から「走り出しはとくに気を付けてください! ペダルに足を乗せる程度から進んでください」と言われた。指示通りにペダルに足を乗せるとスルスルーと動き出す。クルマのイメージで例えるならば、排気量の大きいAT車のクリープ現象のような感じだ。
まずはへっぴり腰のままゆっくりをペダルを漕ぐ。びっくりするほど効くブレーキを上手く調整しながら砂利の坂道を下り、そのままUターンをして少しきつい坂を上る。ママチャリでは息切れがしそう……という場面でも、まだ自転車に乗れずに父親に後から押してもらったかのようなアシストが入り疲れ知らずで上っていく。
今度は調子に乗って、ギヤを2段重くしてグッと足に力を込めると、まるで後ろから蹴飛ばされているような加速を見せた。「こ、これは面白い……」と終止ニヤニヤしてしまった。説明員によると、「しばらく乗っていると坂を上っているときになぜ皆さん笑顔になるんです。昔、味わった楽しみをモーターの力でアシストしてもらい、体力が落ちても自転車で楽しめることがe-bikeの魅力だと思います」と話してくれた。なるほど、気付かないうちに、その魅力にまんまとハマってしまったわけだ。
価格は1台30万円となるが、それでもこの加速感と出先でサイクリングできる行動範囲の自由が増すことを考えると安い気がする。なにより嬉しいのは、アウトランダーPHEVにタイヤを外して積み込むことができ、自転車のバッテリーがなくなっても、アウトランダーPHEVに備える100V電源から充電できるということ。これは三菱のSUVだからこそできる魅力だ。