愛煙家のマストアイテムも今ではオプション扱いに……
クルマというのは、当然のことながら日々進化しているもの。新しく生まれる装備があれば、消えていく装備も多い。今回は残念ながら、消滅してしまった装備を取り上げてみよう。
1)速度警告のキンコン
消えた装備の代表格といえばこれ。100km/hを超えるとキンコンキンコンと鳴って、スピード超過を警告する装備を覚えている方も多いのではないだろうか。自主規制で付けていたもので、高速時代の到来ととともに消滅。
2)アンメーターなど
アンメーターとは電流計のこと。発電力の弱かった時代、需要と供給のバランスを見るために付いていたのがアンメーターで、プラスとマイナスに針が振れることで現在の電力状況を知ることができた。そのほか、油圧計などもデジタルでは残っているが、アナログでは消滅。その昔は、小さなメーターがずらりとならんだ6連とか8連メーターがスポーツカーの証だったのだが。
3)ハンドスロットル
ハンドアクセルとも呼ばれたが、その名の通り、ワイヤーを引っ張るとエンジン回転が上がった。このような奇妙な装備はなんのためにあったかというと、暖機のため。アイドリングの回転を少し上げて、早く暖めたいときに使った。ちなみにクルーズコントロールみたいな使い方はダメ。というより、誰もそんなことは思いもよらなかったので、巡航中に引っ張る人はいなかった。
4)キャブレター
ハンドスロットルにも関係しているが、エンジンへ燃料を噴射するために付いていたのがキャブレター。霧吹きの原理を使用したもので、アナログ全開ながら複雑な制御をしていた。とはいえ、きめ細かい制御という点ではインジェクションには勝てず、今や50ccのスクーターでも使われなくなっているほどの消滅ぶりだ。
5)灰皿
禁煙の高まりとともに、気が付いたらなくなってしまったのが灰皿。タバコを吸いたい方は、オプションで用意されているドリンクホルダーに入れるカップタイプのを買ったり、社外品を買うしかなくなった。愛車の中でも肩身の狭い話しではある。
6)クーラー
クーラーは今でも付いているゾ、という方もいるだろうが、現在のはエアコン。昔のはクーラーでとにかく冷たい風が出てくるのみだったし、除湿もあまりせず、湿気が多いと内部で凍ったり、白い風が出てきたりした。