ブレードを外した状態で倒れるとフロントガラスを破損する!
日常のメンテナンスで、ワイパー交換はセルフで簡単にできると考えがちですが、手順を間違うととんでもない出費になってしまうことがあります。ちょうどそのようなクルマが入庫したのでご紹介します。
フロントガラスの大きなひび割れ、じつはこれはワイパー交換に失敗して出来てしまったものです。
ワイパーはガラスに直接触れている「ワイパーゴム」、そのゴムがはまっている「ブレード」、そして車体につながっている「ワイパーアーム」の3つから構成されています。
ワイパー交換というと、ゴムの交換もしくはブレードごとの交換をしますが、作業する際にブレードとアームを外します。
この外す作業を甘く見ると、高額な出費につながります。アームの裏側にはバネが入っていて、走行時に正面から風を受けてもあおられずに作動できるようになっています。
ブレードとアームを外すと、アームは直接ガラスに接することになり、ウエスなどで直接触れることを防がないと、ガラスに傷が入ってしまいます。高い位置から落とすようなことになると、バネの力によってガラスは完全に割れてしまいます。
このクルマのフロントガラスは、それが原因で割れてしまっています。割れたガラスは車検には通りません。それ以外にも、走行中ヒビが大きくなり飛散する恐れもあるためすぐに交換することをオススメします。
フロントガラスにヒビが入ってしまった場合、外側からセロテープで割れ目をテープ止めすると、ヒビの進行を遅くすることができます。
逆にやってはいけないことは、内側からヒビを押すこと。簡単にヒビが大きくなります。また、窓を閉めきった状態でのドアの開閉もヒビを大きくする原因になるので注意が必要です。
新しいクルマは、ルームミラーにETC内臓やレーダーやカメラが装備されているクルマが多くなりました。このようなクルマのフロントガラス交換は、20万円を超えるような車両もあります(一例でアイサイト付きのスバル・レヴォーグで17万円程度)。
こうした事故を防ぐには、アームでガラスを傷つけないようにウエスなどで養生するだけなのですが、ついやってしまいがちな作業です。安くワイパー交換をするために行ったセルフ作業が高く付かないよう、注意してください。