金属缶のエンジンオイルなら5年はもつ
ものにはなんでも消費期限などがある。なんでもというのは大げさかもしれないが、とりあえず形あるものはいつかは壊れるのは正しいだろう。クルマもそうで、永遠に乗れるクルマはない。ではいつまで乗れるのかというのを考えると壮大な話しになってしまうので、今回はメンテナンスに使われる、油脂類の使用期限について考えてみよう。
油脂類といってもいろいろとあるが、一番のメインはエンジンやミッションのオイルだ。もちろん保管方法によるが、こちらは新品の状態では5年ぐらいはもつ。
ポイントは入れ物で、金属製の缶は長期間もち、プラボトルは劣化が早いということ。なぜかというと、プラボトルはそれ自体に通気性があり、空気が出入りして酸化が進んでしまうから。ちなみに飲み物のペットボトルも通気性があって、中身は少しずつ蒸発している。だから、よく見ると、同じ製品でも入っている量が違うのだ(多めに入れているから問題はなし)。
たまに、「5年ももつのか?」と聞かれることもあるが、エンジンに入っているオイルは熱と圧力などにさらされて1年間ぐらい使われることを考えると、静かに置いてあれば5年もってもおかしくはないことがわかるだろう。
5年以上経っている場合は、製品を見て白く濁っていたりしていたら避けたほうがいい。白いのは湿気で、成分も変化してしまっている。オイル交換はディーラーなどにお願いしているから関係ないと思うかもしれないが、自分で入れる添加剤もオイルをベースにしているので、その際は注意してほしい。
逆に消費期限が短いのはブレーキフルードで、吸湿性があるので、放置していても水分を吸って劣化してしまう。こちらは新品の状態、つまり封をしっかりとしていて3年ぐらいが目安になるだろう。
そのほか、ビックリなのが冷却水で、現在主流のスーパーLLCはエンジンに入っている状態での最初の交換は16年後だったりする。まさにスーパーな寿命というわけだ。