エンジンやデザインは今でも色あせない魅力がある!
1)マツダRX-7(FD3S型)
ロータリーエンジンを積んだ3代目のRX-7、FD3Sは、今、販売しても引っ張りダコの人気になる刺激的なピュアスポーツカーだ。エクステリアとインテリアのデザインは、生産終了から16年経った今でも色あせていない。また、シーケンシャルツインターボを装着した、13B-RWE型2ローターのロータリーエンジン(RE)も魅力である。新車で買えるロータリーエンジン搭載車はなくなってしまったから、ファンは飛びつくはずだ。
FD3S型RX-7は徹底した軽量化とREの熟成に努め、究極のハンドリングマシンを目指した。操る楽しさは今のスポーモデルに負けていない。リバイバル販売を期待したいのは最高出力が280馬力になった1999年以降のRX-7だ。個人的には2000年秋に登場した最終の「6型」タイプRSをベースにした特別限定車、タイプRZがいい。ナルディ製の本革巻きステアリングやビルシュタイン製のショックアブソーバーを装着し、17インチのBBS製アルミホイールとカーボンを採用したレカロ製のフルバケットシートも標準装備している。
販売価格は400万円を切る339万8000円だ。エアコンとオーディオはオプション設定だったが、当時もバーゲンプライスと感じていた。今の技術で剛性アップし、サスペンションやトラクションコントロールなどを最適にチューニングすれば、一級のスポーツカーに成長するだろう。ロータリーエンジンファンならずとも欲しくなるはずである。
2)スカイラインGT-R(BNR32型)
多くの人が復刻版を出してほしいと思っているのはスカイラインの8代目、R32型だろう。そのなかでもフラッグシップのGT-Rに憧れる人は多い。性能的には2代後のBNR34型GT-Rのほうが上だし完成度も高いが、ルックスがいいのはBNR32型GT-Rだ。
16年ぶりに復活したBNR32型GT-Rは89年8月に発売された。リバイバル販売を期待したいのは、クラッチやブレーキなどに手を入れ、5速MTのシンクロ機構にもメスを入れたVスペックである。93年2月、2度目のマイナーチェンジを行ったときにグループAレース3連覇を記念して送り出された。
Vスペックはブレンボ製のブレーキシステムを装備し、タイヤは225/50R17だ。アルミホイールも軽量設計のBBSをおごっている。再販してくれるなら、94年2月にファイナルバージョンとしてリリースされたVスペックIIがいい。基本的なメカニズムは同じだが、245/45ZR17サイズのハイパフォーマンスタイヤに8JのBBS製鍛造アルミホイールを組み合わせた。
エンジンは2568ccのRB26DETT型直列6気筒DOHCツインターボだ。当時はセラミックタービンだったが、メタルタービンでもいいと思う。どうせなら進化版であるR34型GT-Rのメカニズムを盛り込んでもらったほうがファンは喜ぶだろう。4輪マルチリンクのサスペンションや電子制御トルクスプリット4WDのアテーサE-TS、トーコントロールのスーパーHICASなども同様だ。進化させ、安全性を高めてほしい。当時は500万円で買えた。が、進化版だからR34の時代と同じように600万円を超えるプライスタグをつけても買いたがる人は多いはずである。
3)ホンダNSX(初代)
世界を驚かせた日本のスーパースポーツカーが初代NSXだ。ホンダの最先端テクノロジーを駆使して設計され、徹底的に軽量化するためボディなどは、高価で技術的にも難しいアルミ合金製とした。4輪ダブルウイッシュボーンのサスペンションやシートフレームなどにも軽量なアルミ材を用い、200kgもの軽量化を実現している。また、格納式のリトラクタブル・ヘッドライトを採用したNSXのスタイリングは今でも強いインパクトを放つ。リバイバル販売してくれるなら、後期の固定式ではなく慣れ親しんだリトラクタブル・ヘッドライトのほうがいい。
パワーユニットはデビュー時に積んでいた2977ccのC30A型V型6気筒DOHC VTECもいいが、可能なら後期型が積む3179ccのC32B型V型6気筒DOHC・VTECエンジンを期待する。トランスミッションは6速MTだけでもいいと思うが、余裕があればATを出してほしい。4輪ダブルウイッシュボーンのサスペンションなどはタイプRをベースにしたものなら、スーパーカーに乗りなれたテクニシャンでも満足できるだろう。
販売価格はデビュー時が800万円で、最終型では1000万円に迫った。ホンダが技術の粋を集め、威信をかけて開発した本格派のミッドシップ・スポーツカーだから、これは破格のバーゲンプライスだと思う。今、リバイバル販売すれば、現行のNSXを凌ぐ販売を記録するだろう。