魔法の絨毯のような乗り心地は健在!
ロールス・ロイスは、究極のラグジュアリーSUVを目指して開発した、「ロールス・ロイス カリナン」を発表した。カリナンの車名は、現在ブリティッシュ・クラウンジュエリーに所蔵されている、世界最大のダイヤモンドにちなんで名づけられており、最高のパフォーマンスと快適性を備えたロールス・ロイス社初のSUVだ。
アルミニウム製のプラットフォーム「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」をもとに、ロールスロイスらしい快適性と、SUVの高い走破性を兼ね備えている。
ロールスロイスの象徴ともいえるパンテオングリルはそのままに、SUVらしいたくましくパワフルな顔つきにしている。また、バックスタイルは過度な装飾をせず、シンプルで機能的なイメージを与えるものとし、むき出しの鉄製エキゾースパイプとスキッドプレートが力強さを際立たせている。
インテリアは、正統派ラグジュアリーを具現化したデザインを採用。シンプルかつ水平/垂直を意識した構成となっており、あわせて機能性も最大限生かすようデザインされている。
センタースタックは、インストルメントパネルとコンソール中心部をつなぐ手仕上げの金属製ピラーで囲うことで高級感を演出。インパネ上部にはイタリア製高級カバンにも使用されている、耐久・耐水性に優れたボーデッド・ブラックレザーを採用。また、フロントドアのアームレストやセンターコンソールカバー、後席のサイドアームレストなど、室内のいたるところに内蔵ヒーターが装備されており、快適な空間作りにも余念がない。
初のタッチパネルディスプレイが採用され、走行中でもマップや、エアサスペンションの高さ調整といった、車両のセットアップが簡単に行える。このほか、昼間/夜間野生生物・歩行者警告機能付ナイトビジョン&ビジョンアシストや、アクティブクルーズコントロール、衝突警告、7×3インチ高解像度ヘッドアップディスプレイなど、最先端技術も備えている。
リヤシートは2タイプを用意される。ラウンジシートは、3人用が座れるベンチシートタイプ。ロールス・ロイスでは初めて後部シートをたたむことができる。リヤシートを1人で利用する場合は、もう一方のシートを折りたたんで、背もたれをテーブルとして使うことができる実用性も備えている。ラゲッジルームは、560リットル分の収納スペースがあり、プライバシーカバーを外すと600リットル分まで拡大する。
後席の2名乗車仕様は、実用性よりも究極のラグジュアリー空間を目指した豪華な作りに。独立したシートは、ロールス・ロイス製ウィスキーグラスとデキャンタ、シャンパンフルート、クールボックスを収納したキャビネット付き固定式リヤセンターコンソールによってセパレートされている。
走行性能については、「魔法の絨毯のような乗り心地を」というロールスロイスのコンセプトは踏襲。新型軽量アーキテクチャーと最新型自動ベアリング式エアサスペンションを採用しており、オンロード/オフロードの両方で、快適な乗り心地を実現している。
また、パワートレインはロールス・ロイス史上初の四輪駆動を採用。6.75リッターV12ツインターボエンジンは最高出力571馬力、最大トルク850N・mのトルクを発揮する。オフロード走行では、電子制御式緩衝装置調整システムが、スリップした車輪を検知し、4輪すべてに最適なトルク配分がされるよう制御される。
加えて、ロールス・ロイス社内で「エブリウェア(どこでも)」ボタンと呼ばれるボタンを押すと、荒れた道路、砂利道、湿った草むら、雪原など、どのような路面状況でも快適に走れるよう、オフロード設定を操作。850N・mのトルクを4つの車輪に最適配分することが可能だ。そして、最低地上高が高いため、深雪や砂など足が取られやすい場所でも走行可能とし、最大渡河水深は高級SUVとして最大となる540mmを誇る。
出かけるのが、より楽しく快適に、そして最高にラグジュアリーな時を過ごせるカリナンは21万ポンド、日本円にしておよそ3120万円だ。日本での価格は、6月に予定している国内導入時に公開される予定だ。