高速での安心感をプラスする安全装備も追加
レクサスのFシリーズのニュースに敏感な人は、相当なクルマ好き、走り好きだ。このたび、GS Fが一部改良を加えられたと発表。スペシャルなモデルだが気になるから少し詳しく見てみよう。
そもそもGS Fってどんなクルマ? という人もいるだろうが、LSとISの中間に位置するアッパーミドルクラスセダンのGSに、5リッターV8エンジンを搭載するスポーツモデルがGS Fで、グレードは1つのみ。価格は1118万5000円である。
このたびの改良では安全装備のBSM(ブラインド・スポット・モニター)が標準装備され、刺激的な黄色いボディカラー「ネープルスイエローコントラストレイヤリング」が追加された。BSMは最新のレクサスに装備されている安全装備で、横に並んで走っているクルマや斜め後方の死角にいる見えにくいクルマをレーダーが感知、ドアミラー内の表示や音で警告してくれるものだ。
さて、Fシリーズはレクサスがチューニングしているサーキット走行も可能なスポーツモデル。その頂点には、4.8リッターV10 エンジン搭載のスーパースポーツ、LFAがある。
Fモデル第1号は2007年に発表されたIS Fで、423馬力の4968cc・V8エンジン搭載、最高速300km/h(日本仕様は180km/hの速度リミッター付き)を誇った。0-100km/hは5秒を切ればトップクラスのスポーツカーと言われるが、4.9秒という実力。このIS Fは2014年に発売を終了している。
現在のFモデルはこのGS FとRC Fがあるが、いずれもサーキットをそのまま全開で走っても破綻のこない性能を有するスポーツモデルだ。
Fというのは、富士スピードウエイで鍛えられた「操る楽しさ」の象徴。最高峰のテクノロジーでレクサスの目指す走りのシンボルとなっている。Fの意思を次いで、ベースモデルに対してFよりもライトなチューニングを施し、価格も抑えたスポーティモデルがF SPORTで、現在LS、GS、RC、CT、RX、NXにラインアップされている。
レクサスには昨年、スポーツ・クーペのLC500、LC500hが誕生した。その性能は十分にスポーティで、見方によればLCシリーズはそのままF SPORTと言える走り性能を持っている。LCにもFモデルを! というマニアックな声もあるが、レクサスはどう答えるのだろうか。
さて、新型のGS Fには快適なハンドリングを支えるために駆動力制御装置があり、挙動のコントロールをしているから普通の人が操っても楽しいが、その性能を思い切り引き出すには相応のテクニックが必要だ。別の機会に試乗リポートもお届けしたいと思う。