オープンカーなのに屋根を開けたくならない本末転倒なクルマ3選とその理由

出先では屋根が閉められなくなるクルマも!

 オープンカーの醍醐味と言えば、屋根を開け放って走行する解放感だろう。とくに日差しもそれほど強くない今の時期は絶好のオープンカー日和と言っても過言ではない。しかし、そんなオープンカーなのにさまざまな理由で屋根を開けたくならないクルマも存在する。今回はそんなオープンカーを独断と偏見で紹介したい。

1)フィアット・プントカブリオ

 フィアットのコンパクトカーだったプントには3ドアハッチバックをベースにしたオープンモデル「カブリオ」が設定されていた。コンパクトながらリヤシートも使える4座オープンカーというのは希少なモデルではあるのだが、リヤシートを生かしたがためにオープン時の幌はリヤまわりに鎮座する格好となってしまう。オープンカー畳んだ幌をカバーするものもあるものの、お世辞にもスタイリッシュとは言えない佇まい。言うなればヤンキーに屋根をぶった切られたコンパクトカーのようなのである。

2)ホンダS660

 ホンダが創り上げたリアルスポーツカーとして評価の高いS660だが、屋根を開けるのはロックを3カ所外し、左右から回り込んで丸めなければならず、外した屋根をフロント部分に格納するとただでさえ少ないラゲッジスペースがほぼゼロになってしまう。

S660は背面のウインドウも開閉でき、すべてのウインドウを開ければかなりの解放感も感じられるし、そもそも純粋に走らせて楽しいクルマに仕上がっているため、徐々に屋根を開ける頻度が下がっているオーナーも少なくないようだ。

3)シトロエン・C3プルリエル

 シトロエンのBセグメントコンパクトハッチバックとして2002年にデビューしたC3。2003年にはオープンモデルとなる「プルリエル」が追加となっているが、これが良くも悪くも個性の強いシトロエンを凝縮したようなモデルだった。

 フルオープンにする場合、キャンバストップ状のルーフを電動で畳むまではいいのだが、そこからリアゲートを開けて床下にルーフを格納し、それから左右のピラーを脱着するという仕組みになっている。もちろん外したピラーは車載できないのでそれを保管するスペースも必要だし、出先で雨に遭遇してもルーフを閉めることはもちろんできないのである。


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