多くはタイヤやホイールに原因がある
街中では気にならないのに、高速道路を走るとハンドルからブルブルと振動が伝わってくる……。アライメントでも狂っているのだろうか? と思うかもしれないが、こうしたハンドルの振動は、タイヤかホイールに問題がある場合が多い。
タイヤはクルマの回転体で一番大きなパーツ。そのタイヤが何らかの理由で、きれいに回っていないと、ハンドルや車体にバイブレーションが伝わってくるというわけだ。こうした場合、まずチェックしたいのは空気圧。空気圧にばらつきがあれば、そのタイヤがパンク、もしくはエア漏れを起こしているので、点検・修理が必要だ。
空気圧に問題がなければ、ホイールナットが緩んでいないか締め付けトルクをチェック。これもOKだったら、タイヤショップに行って、ホイールバランスを取りなおしてもらおう。専用のバランサーにかけて、回転させ、そのときタイヤが縦振れ・横振れを起こしていないか目視で確認。
走行中にバランスウエイトが飛んだり、ずれただけなら、バランス調整だけで済む話。ほかにはホイールをぶつけてしまい、曲がりや歪みがある場合もある。また、タイヤのビートが上がりきっていなかった、というケースもじつは少なくない……。
さらに言えば、タイヤの真円が出ていなかったり、車体に取り付けるときに、ホイールの芯(センター)が出ていなかったりすることも影響する。いずれにせよ、ノウハウを持ったタイヤ整備士の点検を受けるのがベスト。
アライメント調整は、
・ハンドルのセンターがずれている
・まっすぐ走らない(フラフラする)
・タイヤが片減り、偏摩耗する
といったときに必要で、高速になるとハンドルがブルブル振るえるというのは、タイヤ・ホイールから疑っていこう。
なお、高速走行になるとハンドルが振るえるといっても、こうした振動は高速走行時だけに生じる現象ではなく、実際はゆっくり走っているときは気づきにくいだけ。速度が上がるにつれ、その振動が大きくなって顕著になるだけなので、「めったに高速道路には乗らないから……」と放置せず、おかしいなと思ったら、すぐに点検するようにしよう。