海外は主に戦前車を指すが日本の場合比較的新しいクルマが多い
クラシックカーイベントなど、古いクルマに対して普通に使われるのがクラシックカー。意味としてはそのまま「古いクルマ」で、そもそも定義というのはない。
ちなみにJCCA(日本クラシックカー協会)の2018年のクラシックカーレース規定では、1975年までに生産されたクルマとある(例外はあり)。1975年、つまり昭和50年だから、感覚としてもとてもわかりやすい。性能的にも進化を続けていたオイルショック前にもなる。
ただし、海外でクラシックカーとなると、日本とは意味合いがだいぶ違う。もろちんこちらも明確な規定もないし、国や地域によって異なるが、海外とやり取りしていると第二次世界大戦前のクルマがクラシックカーだという話を良く聞く。
なかでもビンテージカー(超稀少車/超高額車など)をクラシックカーと呼ぶことが多い。戦後もビンテージモデルについてはクラシックカーと言うようだが、実用車や戦後車はオールドカーと呼ぶことが多い。
結局は自動車の歴史の違いということになるわけで、日本でも戦前は予想以上にクルマは作られていたが、そのほとんどは現存していない。トヨタの初乗用車だったトヨダAA型ですらない(ロシアに残骸は残ってはいる)し、比較的残存するダットサンでも最初期モデルは残ってないだけに、戦前車をクラシックカーと呼ぼうにも呼べない。
欧米では戦前車は博物館はもちろんのこと、イベントでも珍しいものの存在し、自走できるクルマもある。パーツ供給についても車種によってはなんと専門店もあるほどで、維持にそう困りはしない。
そう考えると日本の古いクルマは旧車か、ヒストリックカーという呼び名がいい気もしてくるが、日本の戦後車は試行錯誤して作っていたこともあり、それはそれで見所も多い。欧米基準ではクラシックカーと呼べないかもしれないが、あまり気にすることなく使っても問題ないだろう。