男性自慢の「音」も女子にとっては「騒音」
で、ひとまず無事にシートに座れたとしましょう。そこからがまた、スポーツカーは女に厳しい。あの、ピタッと身体に密着するサイドサポート形状になっているバケットシートってやつは、深く腰掛けないと収まりが悪く、収まったら今度は身動きが取れず、座面の先端が盛り上がっているものだと足がフロアにつかなくてブラブラ状態。この体勢、けっこうキツいものですよ。走り出してGがかかったりすると、ずっと腹筋トレーニングさせられてる感じなんです。ステアリングという、つかまるモノがある運転席はいいですけどね。助手席で何もつかまらずにただ座っているのって、正直シンドイ。おまけに運転が荒かったりスピード狂だったりしたら、次からは乗車拒否ですね。
さらに走行中にイヤなものがもう一つ。それは、男たちが「いい音だろ〜」と悦に入りたがるエンジンサウンドです。はっきり言って、女には騒音でしかないですからね。暴走族と一緒。近ごろはただでさえ、クルマがどんどん静かになっているご時世なのに、そんな中で「ブオンブオン」なんて爆音を出されちゃ、周りの目も気になってうるさいというかもう、恥ずかしい! 車内の会話も邪魔されるし、長時間乗ってると疲労感を増長させるし、いいことなしです。その点では、ハイブリッドのスポーツカーならいいかも。
さて最後は、コンパクトなスポーツカーに多い弱点です。そう、収納&荷物スペースが圧倒的に足りない件。ドリンクホルダーさえない、というストイッックなスポーツカーも昔はありましたよね〜。2人で缶コーヒーを買ったら、助手席で彼の分まで持たされて、人間ドリンクホルダーにされちゃったり。1泊旅行でも女はアレコレ持ち物が多いのに、トランクに入らなくて「もっと荷物減らして」なんて言われたりもしたっけ。デートでショッピングに行っても、いちいち「これ積める?」って気にしなきゃいけないスポーツカー。こんな時、ミニバンなら何でも買えるのに〜ってなりますよね、そりゃ。
というわけで、スポーツカーデートへの憧れはあっても、一度経験すると女にとってはイロイロ残念なところがあるものですよね。でもまぁ、「そんなのぜんぜん気にしないわ」というスポーツカー歓迎女子もいるはずです、きっと。スポーツカー乗りの皆さまには、女がどう思うかなんてイチイチ気にせず、我が道を貫いて欲しいというのも本音です。